城所英夫

城所 英夫（きどころ ひでお）

城所英夫は、1927年10月4日に東京で生まれ、1997年6月15日に69歳でこの世を去った日本の俳優です。彼は、昭和の日本のエンターテインメント界で幅広く活躍し、多くの作品に出演しました。彼のキャリアは、劇団俳優座から始まり、映画やテレビドラマ、舞台において多彩な役をこなしたことで知られています。

来歴と人物

1930年頃に劇団俳優座養成所に入団した城所英夫は、同期の仲間たちとともに演技の道を歩み始めました。彼の同期には小林昭二や滝田裕介、横森久が名を連ねていました。1959年、城所は松竹からリリースされた『人間の條件 第三部』で映画デビューし、これを契機に彼の俳優人生が幕を開けました。

特に1961年から1969年にかけて放送されたTBSのドラマ『七人の刑事』においては、中島刑事役が彼の代表作となり、多くの視聴者に親しまれました。この役は、彼のキャリアにおいて重要な位置を占め、後の作品にも大きな影響を与えました。

映画出演

城所英夫の映画デビューは1959年の『人間の條件 第3部』であり、その後数多くの作品に出演しました。

• - 青春残酷物語（1960年） - 刑事一 役
• - 非情の男（1961年） - 山井仙 役
• - 名もなく貧しく美しく（1961年） - 取調官役
• - 豚と軍艦（1961年） - 王役
• - 暗殺（1964年） - 稲葉役

これらの作品では、様々な設定とキャラクターに挑戦し、その演技力を発揮しました。また、1973年には『必殺仕掛人 梅安蟻地獄』に出演し、印象的な役柄を演じています。

テレビドラマ活動

テレビドラマでは、特に70年代から80年代にかけて多くの作品で活躍しました。『七人の刑事』の他にも、次のようなドラマに出演しています。

• - 赤穂浪士（1964年） - 浅野大学役
• - 大岡越前（1974年） - 石動の十蔵役
• - 水戸黄門（1977年） - 伊賀崎道春役

これらの作品でも、彼はその存在感を発揮し、視聴者に深く印象付ける演技を見せました。

音声作品と舞台経験

俳優としての活動に加え、城所は吹き替えや舞台にも挑戦しました。彼は多くの映画の吹き替えを担当し、日本のアニメ『鉄腕アトム（1963年）』では重要なキャラクターの声を担当しています。舞台においても、1986年の地人会第17回公演『庭はすべて』では、重要な役どころを演じ、俳優としての幅広い才能を証明しました。

最後の年

1997年、城所英夫は肺癌により逝去しました。彼の惜しまれる才能は、今なお多くの人々の心に残り、彼の演技は新たな世代の俳優たちに影響を与え続けています。様々な作品や役柄に挑み続けた彼の生涯は、多くの人々にとっての永遠の名演として記憶されることでしょう。

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