城福勇

城福勇（じょうふく いさむ）は、1913年2月1日に徳島県で生まれ、1986年1月22日に生涯を閉じた日本の歴史学者です。彼は特に、江戸時代の文人、中でも平賀源内の研究において顕著な業績を残しました。

城福は九州帝国大学法文学部を卒業後、香川大学に職を得て、学芸学部の助教授、後に教育学部の教授として教鞭を執りました。1977年に定年退官し、香川大学の名誉教授となりました。

彼の研究は、徳川時代の文化や思想に焦点を当てており、特に平賀源内に関する研究は、彼の代表的な業績として広く知られています。平賀源内は、江戸時代中期に活躍した多才な人物であり、本草学者、医者、発明家、作家、戯作者、画家など、様々な顔を持っていました。城福は、源内の生涯や業績を詳細に研究し、その人物像を鮮やかに描き出しました。


主な著書

『平賀源内』(人物叢書)：吉川弘文館から1971年に刊行されたこの著書は、平賀源内の生涯と業績をコンパクトにまとめた入門書として、多くの読者に親しまれています。源内の多岐にわたる活動や思想を、歴史的な背景とともに解説しています。
『平賀源内の研究』(創元学術双書)：創元社から1976年に刊行されたこの著書は、城福による平賀源内研究の集大成とも言える作品です。源内の思想や文化活動について、詳細な分析と考察が加えられています。
『本居宣長』(人物叢書)：吉川弘文館から1980年に刊行されたこの著書では、江戸時代の国学者である本居宣長の生涯と学問について論じています。
『わが残照 阿波郷土史研究』：徳島県出版文化協会によって1986年に製作されたこの著書は、城福の郷土史研究の成果をまとめたものです。阿波、つまり現在の徳島県の歴史や文化について、独自の視点から考察しています。
『女木島の歴史』：地方史研究会報共編。
『神道大系 神社編 42 阿波・讃岐・伊予・土佐国』：神道大系編纂会, 1989

城福勇の研究は、平賀源内という人物を通じて、江戸時代の文化や思想を深く理解するための重要な手がかりを提供してくれました。彼の著作は、歴史学の研究者だけでなく、一般の読者にとっても、興味深い読み物として、長く読み継がれることでしょう。

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