基政七

基政七の生涯と業績

基政七（もとい まさしち）は、1903年2月8日に福岡県糸島郡で生まれました。彼は昭和時代の労働運動家であり、政治家としても活躍した人物です。彼の経歴と功績は、日本の労働運動の発展において大きな一歩を果たしました。

労働運動の先駆者として

基政は兵庫工業を経て、1917年に三菱神戸造船所に就職しました。戦後の1945年10月、同造船所で労働組合が設立されると、基政は副委員長、委員長として活動を開始しました。この労働組合は、彼のキャリアの出発点となり、以後、三菱重工業労働組合連合の委員長を経て、1950年には分社に伴い中日本重工業労働組合の委員長に就任します。彼はその後も地方労働委員会や中央労働委員会の委員を務めるなど、労働者の権利向上に貢献しました。

政治家としての活動

基政は、1956年7月の第4回参議院議員通常選挙において、日本社会党の公認候補として出馬しましたが、残念ながら落選しました。しかし、1959年の第5回通常選挙では再度挑戦し、見事当選を果たし、参議院議員としての1期を務めました。この間、彼は地方行政委員会の委員を務めるなど、議会においても影響力を持つ存在となりました。また、彼は民主社会党（民社党）にも加わり、労働者のための政策を推進しました。

顕彰とその後の人生

1973年春、基政は勲三等旭日中綬章を受章し、その活動が広く認められました。しかし、1965年には民主社会党から再度立候補しましたが、再び落選してしまいます。その後、基政は83歳で1986年3月9日に亡くなり、死後に正五位に叙されました。彼の死は労働運動における一つの時代の終焉を示すものでした。

著作

基政はその活動を通じて、多くの労働者に影響を与え、またその経験を基に1975年には著書『夜明けの労働組合 : 三菱労組の結成から総同盟へ』を出版しました。この著作は彼の労働運動における経験や理念を示したものとして評価されています。

参考文献

基政の人生と業績を知るための参考文献としては、『大衆人事録』第19版（帝国秘密探偵社、1957年）や『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』があり、彼の政治的な足跡を辿る手助けとなります。

基政七の生涯は、労働運動の進展と政治の世界における労働者の立場を強化するための多大な努力の象徴です。その功績は、今もなお多くの人々に受け継がれています。

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