埼玉県立騎西高等学校

埼玉県立騎西高等学校は、1981年に埼玉県北埼玉郡騎西町（現在の加須市騎西）に開校した公立高等学校です。旧騎西町における唯一の高等学校として、地域に根ざした教育活動を展開していました。県内でも珍しい普通科と体育科を併設する学校として、多様な生徒の育成に尽力しました。

設置学科

普通科
体育科

沿革

1981年（昭和56年）に埼玉県立騎西高等学校として設立され、普通科と体育科が同時に設置されました。これは、当時の東部地区においては唯一の普通科・体育科併設校でした。2000年（平成12年）には創立20周年を記念する式典が盛大に挙行されました。しかし、2005年を最後に生徒募集を停止し、2008年（平成20年）には埼玉県立不動岡誠和高等学校と統合する形で閉校となりました。統合後の学校は埼玉県立誠和福祉高等学校となり、設置場所は旧不動岡誠和高校の所在地が利用されています。

クラブ活動

騎西高校では、運動部・文化部ともに活発な活動が行われていました。運動部では、サッカー部、バスケットボール部、体操競技部、陸上部、野球部、ラグビー部、ウエイトリフティング部、弓道部、卓球部、水泳部、柔道部、山岳部、テニス部などが活動していました。文化部では、家庭部、放送部、化学部、書道部、茶道部、美術部、華道部などがあり、生徒たちはそれぞれの興味や関心に応じて活動していました。

交通アクセス

騎西高校への交通アクセスとしては、東武伊勢崎線加須駅から朝日バスに乗り、「騎西1丁目」バス停で下車後、徒歩約15分でした。また、JR高崎線鴻巣駅からも朝日バスを利用し、「騎西1丁目」バス停から同様に徒歩でアクセス可能でした。

閉校後の利用

閉校後、校舎などの施設はしばらくの間、事実上の遊休施設となっていました。しかし、その立地条件から、テレビドラマなどのロケーション撮影に利用されることもありました。具体的には、「タンブリング」、「同窓会」、「ゲゲゲの女房」、「うぬぼれ刑事」、「Q10」、「霊能力者 小田霧響子の嘘」、「浅見光彦シリーズ 棄霊島」などのテレビドラマや、「ランウェイ☆ビート」、「富江 アンリミテッド」、「行け!男子高校演劇部」、「ももいろそらを」といった映画の撮影に使用されました。

東日本大震災における避難所としての利用

2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により、福島県双葉郡双葉町の住民が避難を余儀なくされました。その際、騎西高校の校舎が避難所として利用されました。2011年3月末には、さいたまスーパーアリーナに避難していた双葉町役場と同町の住民約1,200人が騎西高校に移転しました。その後、2013年12月に最後の避難住民が退去するまで、避難所としての役割を果たし、日本で最後に残った避難所となりました。2014年3月27日には、双葉町から埼玉県に返還されました。返還時には、双葉町長が埼玉県知事に謝意を伝えました。

埼玉県サッカー協会フットボールセンター

2019年3月1日、騎西高校の跡地は、埼玉県サッカー協会フットボールセンターとして整備され、新たにオープンしました。これにより、地域におけるサッカーの普及・振興に貢献しています。

主な卒業生

騎西高校の主な卒業生としては、ウエイトリフティング選手でシドニー五輪代表の高橋百合子氏、落語家の4代目入船亭扇蔵氏、お笑い芸人の河野かずお氏などがいます。

関連情報

埼玉県高等学校の廃校一覧
日本の体育科設置高等学校一覧

外部リンク

埼玉県立騎西高等学校 - 閉鎖。（2009年3月23日時点のアーカイブ）
加須市 - 撮影実績

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