堀内實三

堀内實三（ほりうち じつぞう）

プロフィール

堀内實三（ほりうち じつぞう）は、1932年9月27日生まれの日本の経営者であり、映画プロデューサーや東宝不動産の相談役としても知られています。彼は山梨県甲府市出身で、祖母が著名な実業家・小林一三氏の実姉というつながりがあります。1956年に立教大学経済学部を卒業後、東宝に入社し、経理部に配属されました。

経歴

堀内は映画会社で経理業務に携わりながら、早くから映画業界の多様な領域に関与しました。1961年には配給部に移り、市場動向の分析や配給業務を手がけ、『東京オリンピック』の動員計画に携わるなど、業界内での地位を確立していきました。また、さまざまな作品のフリーブッキングにも関与し、著名な映画『砂の女』や『怪談』の配給にも寄与しました。

1973年、営業本部制が導入される中、堀内は配給部次長に就任。彼は配給、興行、宣伝を一体的に結びつけ、映画『八甲田山』では早くから進行していた県民映画の概念を推進し、青森県官庁との連携によって、同作品を一斉に上映する快挙を成し遂げました。この取り組みは、当時の映画業界において新たな風を吹き込むものでした。

1978年には配給部長に、1982年からは映画調整部長を兼任。1983年には配給部と関東支社が統合された映画営業部の初代部長に任命されました。1984年6月には取締役に就任し、映画調整と宣伝業務において重要な役割を果たしました。彼の重要な業務の一環として、1984年に「ゴジラ復活準備委員会」（後の「ゴジラ委員会」）を設立し、委員長として業務を監督しましたが、この役職はノンクレジットでした。

1989年には常務取締役、1994年には専務取締役に昇進し、その後、子会社の東宝不動産取締役を経て、1998年に同社の代表取締役社長に就任。1999年に東宝の取締役を退任し、2005年には東宝不動産の相談役に就任しました。最終的に、2017年3月1日に東宝不動産が解散したことに伴い引退を迎えました。

影響と評価

堀内實三の業績は、特に映画『ゴジラ』シリーズにおいて顕著であり、彼の手法や戦略は多くの後進に影響を与えました。彼は映画の市場での類まれなる洞察力を持ち、映画の配給に関する戦略を包括的に理解して実施した点が、高く評価されています。映画業界における彼の貢献は、日本のエンターテインメント産業において重要な一翼を担っており、その影響は現在でも続いています。

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