堀雄一朗

堀雄一朗：ステラワークス創設者兼CEOの軌跡

堀雄一朗（1973年生まれ）は、国際的な家具ブランド「ステラワークス」の創設者でありCEOです。ステラワークスは、上海に本社と生産拠点を置き、ロンドン、ニューヨーク、東京にオフィスを構えるグローバル企業として知られています。

生い立ちとキャリアの始まり

1973年、堀雄一朗は、商社を経営する父と、デコパージュ作家として日本におけるデコパージュアートの先駆者であった母のもとに生まれました。彼は幼い頃から国際的なビジネスとアートに触れる機会に恵まれていたと言えるでしょう。

1997年に立教大学を卒業（金融学専攻）後、総合商社の丸紅株式会社に入社。海外開発部門で、ジャカルタの住宅プロジェクトやフィリピンの工業団地とホテルの開発プロジェクトなどを担当しました。これらの経験を通して、海外ビジネスの現場で実践的な知識とスキルを磨きました。

1999年、丸紅にて上海の住宅開発事業会社へ異動。宅地開発を担当し、プロジェクトマネージャーとして上海市内の建築、インテリアプロジェクトを統括しました。この上海での経験が、後のステラワークス設立に繋がる家具デザインへの興味を持つきっかけとなりました。

ステラワークス設立と成長

上海での駐在を通して中国の発展の可能性を強く感じた堀は、2002年に丸紅を退職。2004年にフュージョン・トレーディング社を設立し、家具の貿易を開始しました。これがステラワークスの前身となります。

しかし、貿易を通じて取り扱う製品の品質に満足できなかった堀は、自社工場を設立することを決意。フランスの名門家具メーカーLaval社と提携し、2008年に上海に家具工場「Furniture Labo」を設立しました。これにより、品質管理を徹底し、理想の家具作りを目指せる基盤を築きました。

2012年には、満を持して自社家具ブランド「ステラワークス」を立ち上げ、同年ミラノサローネにて家具コレクションを発表。世界に向けてその存在感を示しました。

現在に至るまで、ステラワークスは世界中の大規模なホテルやレストランなどのホスピタリティ・プロジェクトに家具を提供しています。そのデザイン性と品質は高く評価されており、Wallpaper* Design Awards 2017をはじめ、数々の賞を受賞しています。

グローバル展開も積極的に進めており、Stellar Works USA（2017年）、Stellar Works Japan（2017年）、Stellar Works UK（2018年）を設立。2018年にはロンドン、2019年にはニューヨークにショールームをオープンし、世界的なブランドとしての地位を確立しています。

新たな挑戦：Departo

2019年には、ノマドなライフスタイルからインスピレーションを得た新しい家具とインテリアアクセサリーブランド「Departo」を、カナダのデザインデュオ、ヤブ・プッシェルバーグと共に設立しました。このブランドは、現代の多様なライフスタイルに合わせた、機能的でデザイン性の高い製品を提供することを目指しています。

Departoは2019年9月にニューヨークで発表され、現在アメリカとカナダで販売されており、他国での展開も視野に入れています。

グローバルブランドとしての評価

ステラワークスは、2012年のブランド発表後、グローバル企業として目覚ましい成長を遂げました。現在では、中国、イギリス、アメリカ、日本にオフィスを構え、世界中に60を超える強固なディーラーネットワークを有しています。

そのデザイン性と品質は、世界中のメディアからも高い評価を得ており、Wallpaper、Monocle、TL Mag、Architectural Digest、Living Digestなどの世界的な報道機関で取り上げられています。

受賞歴とテレビ出演

ステラワークスのデザインは数々の賞を受賞しており、TL Mag、Architectural Digest、Living Etc、ELLE Decoration、Casa & Design、Bo Bedre、Australian Financial Review, Aesthetica, Design Anthology HK, IDEAT China, New York Times, Singapore Tatler Homes, Scandinavian livingなど、その実績は多岐にわたります。

また、堀雄一朗は、2012年1月5日にテレビ東京で放送された「日経スペシャル カンブリア宮殿 日本人よ、世界で戦うサムライたちを見よ！」に出演し、その経営哲学やステラワークスの取り組みについて語りました。

堀雄一朗は、ステラワークスを通じて、日本の美意識と世界の文化を融合させた、新しい時代の家具デザインを追求し続けています。彼の挑戦は、これからも世界中の人々にインスピレーションを与え続けるでしょう。

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