増渕英紀

増渕英紀について

増渕英紀（ますぶち ひでき）は、1952年1月29日生まれの音楽評論家およびコラムニストで、東京都出身です。幼少期より歌謡曲や洋楽ロックに親しみ、特に三橋美智也の音楽に心酔して育ちました。ラジオを通じて耳にしたビートルズやストーンズの影響を受け、洋楽ロックの魅力を深く感じるようになりました。

ラジオのFEN（Far East Network）での放送を楽しみながら、全米チャートにも興味を持ち、次第に国内の音楽番組にも目を向けるようになりました。「9500万人のポピュラーリクエスト」や「今週のベスト10」、「ヒットパレード」などの番組を各地で聴き続け、60年代ポップスの熱狂的なファンとなっていくのです。

後にはスパンキー＆アワ・ギャングのファンとなり、輸入盤のセカンド・アルバムに感動し、ファン・クラブを設立しました。この挑戦がきっかけとなり、レコード・コンサートを定期的に開催することにつながりました。

大学時代には反戦運動にも参加しながら、音楽の道へと再び戻ることに。そんな彼のキャリアが始まったのは、19歳の時、FM東京の生番組『ヤング・シグナル80』のパーソナリティに起用されたことからです。この経験がその後の音楽業界での活動の基盤となりました。

大学を中退してフリーとなった後は、『ミュージック・ライフ』や『音楽専科』、さらには『ローリング・ストーン・ジャパン』などのさまざまな媒体で執筆を行うようになり、音楽評論家としての名を広めていきます。初期は洋楽主体の執筆が中心でしたが、1973年以降は日本のロックやフォークにも注目するようになりました。

彼はまた、1975年、1976年、1980年に野外イベント『夕焼け祭り』をプロデュースし、76年から80年にはNHKでのラジオ番組にも関与。多くの音楽イベントで審査員を務め、数々のアーティストとのコラボレーションを行っています。特に、葛城ユキのアルバムのプロデュースは音楽界での名が知られるきっかけとなりました。

1990年代には、東急文化村でのプロデューサーとして活動しつつ、数多くのアーティストに関わるプロデュースを行い、2001年からは初台のライヴ・ハウス「ドアーズ」でスーパーヴァイザーを務めることに。特に2005年の愛知万博参加以降は、奄美プロジェクトを率いて公共の場での音楽文化を広める活動を行っています。

執筆活動では、様々な雑誌や新聞に寄稿し、CDのライナー・ノーツも手掛けています。著書には『アメリカ“最強”のロック』や『はっぴいえんどBOOK』など多数あり、音楽への探求心は尽きることがありません。特に奄美に関連する音楽制作や執筆活動も行い、地域文化の広がりに寄与しています。

増渕英紀の音楽に対する情熱や広範な知識は、彼が音楽評論家として長年にわたり影響力を持つ理由の一つであり、今後もますますの活躍が期待されています。

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