士貫流捕手剣法

士貫流捕手剣法について

士貫流捕手剣法（しかんりゅうとりてけんぽう）は、己の内面に克ち、深い慈愛と高潔を求める士道を踏まえた武道です。この流派は、斎藤頼重公によって創始され、剣術、居合術、組討、整体術の四つの技術が統合された総合武術として知られています。

流祖の歴史

士貫流の流祖である斎藤頼重（号は貫岳）公は、文政年間に会津で生まれました。彼は父親である久兵衛 宣政から、溝口派一刀流と竹内流柔術を学びました。後に、彼は一子の新一郎 宣親と共に日本各地を巡りながら様々な流派の技術を吸収しました。その後、山口県熊毛に定住し、得た技術を基に自身の流派を確立します。

流祖の後、二代目である宣親公は、戊辰戦争の混乱を避けるため、熊毛を離れて岡山県の真庭にある木山へと移り住みました。彼は、頼重公の遺言に従い、自らの流派を内々に伝承しました。

歴代の宗家

士貫流捕手剣法は、三代目の斎藤頼理（号は連岳）、四代目の仁科尚道（号は雄岳）、五代目の大石聖司（号は夢岳）と続き、伝統が受け継がれていきます。特に、沖本一雄先生（号を乗岳、日新館館長）は、これまでの流派からの教えを受け、七代目宗家として流儀を伝授しました。彼は戦時中に焼失した伝書を再編成し、仕組みを再構築する重要な役割を果たしました。

さらに、平成29年には柳川満信先生（号を東岳）が八代目宗家を引き継ぎ、士貫流捕手剣法は現在もその伝統を守り続けています。

まとめ

士貫流捕手剣法は、武道の技術だけでなく、精神的な成長をも重視している流派です。武士の道をしっかりと継承しながら、自身の内面を見つめ直すことを促しています。この流派の歴史や技術は、日本の武道文化の中でも特に深い意味を持っており、武道を学ぶ者にとっての道しるべとなるでしょう。

もう一度検索