声を出すと気持ちいいの会

演劇集団 声を出すと気持ちいいの会

演劇集団 声を出すと気持ちいいの会（えんげきしゅうだん こえをだすときもちいいのかい）は、日本の舞台芸術界で活動する劇団です。そのユニークな名称は、一度聞けば耳に残る強いインパクトを持っています。しばしば、観客や関係者の間では親しみを込めて『コエキモ』あるいは『KOEKIMO』と略して呼ばれています。

設立と歩み

この劇団は、2008年5月に東京の地で産声を上げました。設立の中心となったのは、当時、明治大学で演劇学を専攻していた学生たちです。大学での学びや活動を基盤として、自分たちの演劇を追求するために結成されました。

設立当初は、明治大学の学生が活動の核となっていましたが、その後、多様な才能を持つメンバーが集まるようになり、劇団としての幅を広げていきました。

第2回公演からは、劇団の主宰である山本タカが、全ての作品の脚本と演出を手掛けるというスタイルを確立しました。これにより、劇団の作風や世界観は、山本タカの個性と美学によって強く彩られることとなります。彼の創り出す物語や演出は、観客に強い印象を残し、劇団の大きな特徴の一つとなっています。

受賞歴

演劇集団 声を出すと気持ちいいの会は、その設立から間もない時期に、演劇界で注目される大きな成果を収めています。2011年に開催されたシアターグリーン学生芸術祭vol.5において、劇団として最も栄誉ある最優秀賞を受賞しました。この受賞は、若手劇団として、その創造性や表現力が高く評価されたことを意味します。

さらに、この芸術祭では劇団全体の賞だけでなく、個人の才能も光りました。当時の劇団員であった役者の後藤祐哉は、その演技力が評価され、個人賞を受賞しています。また、舞台の視覚的な側面を支える照明においても、メンバーの山本創太が優れた技術とセンスを発揮し、こちらも個人賞を受賞しました。劇団、役者、スタッフの各方面での受賞は、チームとしての総合力の高さを物語っています。

主なメンバー

劇団を支え、活動を牽引しているメンバーは複数います。主宰として劇団の方向性を定め、作品を生み出している山本タカを中心に、劇団には以下のような面々が名を連ねています。

石綿大夢
後藤祐哉
服部健太郎
正木拓也
青木悠介
草野峻平
北澤芙未子
山本創太
* 神田圭

これらのメンバーが、それぞれの専門性や才能を持ち寄り、劇団の公演を創り上げています。（情報は設立当初からの変動がある可能性もあります。）

これまでの公演

演劇集団 声を出すと気持ちいいの会は、設立以来、積極的に公演活動を行ってきました。これまでに発表された主な作品をいくつか挙げます。

初期の公演としては、第1回公演『ピースロスト』、第2回公演『THE BEE』、第3回公演『黒猫』、第4回公演『家無子』、そして第5回公演『百年時計』などがあります。

また、これらのナンバリングされた本公演に加え、番外公演として『覗絡繰―ノゾキカラクリ―』といった意欲的な企画も行われています。

活動が続く中で、再び上演された作品もあります。第7回公演では、初期に上演された『黒猫』が再演されました。

さらに、特定の企画に参加する形での公演も行っています。例えば、「学生版日本の問題参加」という企画において、『役者乞食』という作品を発表しました。

そして、比較的新しい公演としては、第8回公演『A MIDSUMMER NIGHT`S DREAM at DISCO』があります。このように、古典的な作品名に現代的な要素を組み合わせるなど、演劇の様々な可能性を探求する姿勢が見られます。

まとめ

演劇集団 声を出すと気持ちいいの会は、明治大学演劇学専攻の学生が設立した若き才能の集まりとしてスタートし、主宰・山本タカの明確なビジョンとメンバーそれぞれの力が融合することで、独自の演劇世界を築き上げてきました。シアターグリーン学生芸術祭での最優秀賞受賞は、その活動が外部からも高く評価された証であり、その後の意欲的な公演活動は、劇団の成長と探求心を示しています。これからも「コエキモ」がどのような「気持ちいい」演劇を「声を出して」届けてくれるのか、期待が集まっています。

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