壱岐市立那賀中学校

壱岐市立那賀中学校の概要

壱岐市立那賀中学校（いきしりつなかちゅうがっこう）は、長崎県壱岐市芦辺町に位置していた公立の中学校です。2011年まで存続し、壱岐市立芦辺中学校との統合により閉校しました。略称は「那賀中」として広く浸透していたこの学校は、地域の歴史と教育文化の一端を担ってきました。

所在地と背景

那賀中学校は、壱岐島のほぼ中心にあたる那賀地区に所在し、県道174号線沿いに位置していました。地域名の「那賀」は、「中」を指すことに由来しています。周辺には多くの古墳や歴史的な遺跡が点在し、地理的・政治的にも壱岐の中心地として重要な役割を果たしていた歴史があります。

校訓と教育目標

当校の校訓は「自律」「親和」「創造」「健康」「奉仕」であり、生徒たちにはこれらの精神をもって育成することを目指していました。また、教育目標は「生活と学習の基礎を確立し、主体的で感性豊かな生徒の育成」と定められ、生徒たちの健全な成長が求められました。

校章と校歌

校章は六角星の中央に縦棒が2本あり、その形は「中」の文字を象徴しています。その周囲には6本のペン先があり、知識を深めることを最高の願いとしているのが特徴です。校歌は松坂直美によって作詞され、八州秀章によって作曲され、歌詞中には「学ぶ那賀中楽しい母校」というフレーズが繰り返されています。

校舎と施設

校舎は2階建ての白色で、1階には校長室や職員室、保健室、生徒活動室などがありました。2階には各学年の教室や音楽室、図書室などが設けられ、学びの場として整備されていました。

歴史的な沿革

1947年に「那賀村立那賀中学校」として開校し、以降多くの教育的施策や校舎の増築が行われました。1955年には「芦辺町立那賀中学校」に改称され、長い歴史の中で地域の教育の中心として存在し続けました。2004年には壱岐市の誕生に伴い「壱岐市立那賀中学校」として新たな出発をしましたが、2011年に閉校となりました。

学校行事と生徒会活動

学校行事には、壱岐市中体連や福祉体験、学習発表会など、多彩な活動がありました。また、生徒会は各部活動を運営し、生活部や文化部、保体部などに分かれ、さまざまな活動を実施していました。

PTA活動と受賞歴

PTAは、学校周辺の環境整備や母親委員会によるイベント開催などで活発に活動し、数々の表彰を受けてきました。特に、PTA広報紙は多くの受賞歴を持っており、地域との連携を深める役割を果たしていました。

現在と跡地の活用

那賀中学校の閉校後、校舎は一時的にそのまま残され、スクールバスの駐車場として使用されていましたが、後に解体されました。新たに建設された壱岐市立芦辺中学校の校舎へと生徒たちは移転し、地域の教育の歴史を物語る場所は新たな形を迎えています。

まとめ

壱岐市立那賀中学校は、地域の人々に愛され、学び舎としての役割を果たしてきました。その歩みは今も地域の記憶に刻まれ、たくさんの卒業生たちにとっての大切な思い出として残っていることでしょう。

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