夏のクラクション

「夏のクラクション」は、稲垣潤一が1983年7月21日に発表した5枚目のシングルです。EXPRESSレーベルからシングルレコードとして発売されました。

この楽曲は、富士フイルムのカーステレオ専用オーディオカセットテープ『GT-I』のCMソングとして使用され、広く知られるようになりました。特に、サビの「夏のぉぉぉ～クラクション」という独特の歌い方は、他の楽曲には見られない特徴的な表現として、多くの人々の記憶に残っています。この歌い方は、稲垣自身が作詞家の売野雅勇に提案し、採用されたエピソードがファンクラブの会報誌で明かされています。

レコーディングには約1週間を費やし、100テイクを超える歌い込みを経て完成しました。そのこだわりの強さが、楽曲の完成度の高さに繋がっています。

作詞は売野雅勇、作曲は筒美京平、編曲は井上鑑が担当しました。

収録曲

1. 夏のクラクション
2. シーサイド・ショット

「夏のクラクション」は、TBS系列の歌謡番組『ザ・ベストテン』にも出演しています。1983年9月8日の「今週のスポットライト」コーナーで、稲垣潤一自身が唯一の生出演を果たしました。

1990年5月23日発売のコンピレーション・アルバム「サマーソング・ベスト・コレクション 夏のクラクション～シンデレラ・サマー」の冒頭曲にも選ばれています。

90年代以降、様々なアーティストによるカバーバージョンが発表されており、その人気は衰えることを知りません。2014年にはスキマスイッチがライブでカバーし、エアプレイ・チャートにもランクイン。同年7月にはテレビ朝日『ミュージックステーション 定番!日本の夏うた 昭和vs平成BEST30』にもランクインするなど、現在も多くの人に愛されています。

主なカバーアーティスト

SUNNY（1991年）：英語カバー（曲名：SUMMER HORN）
アンディ・ラウ（劉徳華）（1991年）：広東語カバー（曲名：長夜多浪漫）
ニサ・リン（林佳儀）（1995年）：英語カバー（曲名：Don't You Know Your Love）
長谷川杏里（2005年）
ゴスペラーズ（2007年）
KAI（2009年）
高野千恵（2009年）
パク・ヨンハ（2009年）
Pan Chocolat（2010年）：インストゥルメンタル
Beijy（2010年）
ナミノート（2013年）
太田裕美（2014年）
Max Lux（2016年）
伊藤俊吾（2017年）
加藤いづみ（2019年）
氣志團（2021年）
クレイジーケンバンド（2021年）
bird（2023年）

収録アルバム

THE HIT MAKER -[[筒美京平の世界-]]
夏歌

関連項目

* プラチナ・アストロノーツ：「夏のクラクション」へのアンサーソングとして、同じく売野雅勇が作詞を手掛けた稲垣潤一のシングル。

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