夏色剣術小町

夏色剣術小町

『夏色剣術小町』は、2000年3月16日にNECインターチャネルから発売されたPlayStation用の育成シミュレーションゲームです。インターハイを控えた剣道強豪校生たちの青春を描き、プレイヤーは剣道部員としての成長と恋愛を体験します。

ゲーム概要

本作は、剣道部員としての実力向上を目指す「育成シミュレーションパート」と、登場人物たちとの交流を楽しむ「恋愛アドベンチャーパート」の2つで構成されています。

育成シミュレーションパート

プレイヤーは、各キャラクターのステータス（心・技・体、スピード、ジャンプ、スタミナ、技量、回避力）を考慮しながら、練習メニューを選択します。練習場所ごとに実行できる種類が決まっており、全体練習、個人指導、単独稽古などを組み合わせ、効率的に能力を向上させることが重要です。また、疲労度も考慮する必要があります。

恋愛アドベンチャーパート

物語は、インターハイ前哨戦である「五校戦」に向けた合同合宿を舞台に進みます。合宿期間は7日間で、練習に使えるのは5日間です。毎夕開催される「主将会」で翌日のスケジュールを決定し、練習場所を割り振ります。主人公の桂木館高校は幹事校のため、他校の状況を見て練習場所を決めることができます。合同練習や練習試合も可能です。

練習日はマップから移動先を選択します。自校の練習場所だけでなく、他校の偵察や街への外出も可能です。移動を3回行うか、イベントが発生するとその時間帯は終了します。

試合

試合では、まず100ポイントを攻守に割り振ります。攻撃にポイントを多く割くほど攻撃回数は増えますが、守備が手薄になります。次に、小手、面、胴などの通常技や、キャラクター固有の必殺技を選択し、ターンを実行します。相手の体力を0にするか、4ターン経過後に体力の多い方が勝利となります。五校戦は勝ち抜き形式のため、出場選手や順番も重要です。

あらすじ

インターハイを間近に控えた8月初旬、今年も日本各地から5つの剣道強豪高校が集まり合同合宿が行われます。合宿最終日には、インターハイの前哨戦とも言える「五校戦」が開催されます。過去2年間準優勝に甘んじてきた桂木館高校の主将・伊達将明は、ライバルとの切磋琢磨や少女たちとの交流を通じて「本当の強さ」を見つけ出そうとします。

登場人物

桂木館高校

東京都の名門校。近年は金龍学園に勝てずにいます。

伊達 将明（だて まさあき）
主人公。桂木館高校主将。剣一筋に生きてきた朴念仁。必殺技は「雷将一撃」。
早瀬 菜摘（はやせ なつみ）
マネージャー。3年生。剣道の経験があるが、病弱のため断念。将明に想いを寄せています。
上杉 士朗（うえすぎ しろう）
副将。2年生。将明のサポート役。菜摘に憧れています。必殺技は「疾空一文字斬り」。
宗方 佳乃子（むなかた かのこ）
桂木館の卒業生で、短大2年生。名目上のコーチ。型破りな性格です。

金龍学園

愛知県の強豪校。スポーツ奨励校で、全国大会最多優勝回数を誇ります。

神垣 葵（かみがき あおい）
女子部主将。剣術道場の跡取り娘。将明の幼なじみで、初恋の相手。必殺技は「龍神のかまえ」。
宮本 陽正（みやもと ようせい）
主将。インターハイ2連覇を達成した最強の男子学生。葵との関係は友達以上恋人未満。必殺技は「昇龍乱舞」。

水天館高校

神奈川県の古豪。近年低迷していましたが、さぎりの代で強さが復活しています。

千堂 さぎり（せんどう さぎり）
主将。去年のインターハイ女子部チャンピオン。人に厳しく自分にも厳しい。菜摘の幼なじみで、将明のことが好き。必殺技は「天の水柱」。
仁礼 吉保（にれ よしやす）
副将。さぎりに嫌がらせをしているらしい。必殺技は「夢幻霞小手」。

火村学園

熊本県の強豪校。自主性を重んじる校風です。

エトワール＝ブランシェ
フランスからの留学生。フェンシングの達人。日本文化に興味津々。必殺技は「フランベルジュ」。
九嶋 秀二郎（くしま しゅうじろう）
主将。「計算しつくされた剣道」を旨とします。ブランシェが苦手。必殺技は「鳳凰飛翔剣」。

明土学院

兵庫県の学校。関西最強を誇ります。

春日部 舞（かすがべ まい）
1年生。兄の仇を討とうとして、将明に絡んでくる。必殺技は「ランディスラッシュ2」。
大武 征吾（おおたけ せいご）
副将。山篭り中の舞の兄に代わり部を率いています。必殺技は「突撃!超・六甲おとし」。

その他の人物

藤村 紫京（ふじむら しきょう）
巫女。小太刀の使い手。人との関わりを避けています。必殺技は「凪の小太刀」。
久保 希（くぼ のぞみ）
旅館「武蔵屋」の娘。陽正のことが大好きで、彼と葵を結びつけようとしています。


『夏色剣術小町』は、剣道に青春をかける若者たちの熱いドラマと、恋愛模様が楽しめる作品です。やり込み要素も満載で、剣道ファン、恋愛シミュレーションファンにおすすめです。

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