夕凪 (初代神風型駆逐艦)

駆逐艦 夕凪（初代）

大日本帝国海軍に所属した駆逐艦であり、神風型駆逐艦（初代）のシリーズにおける14番艦として建造されました。その名は「夕凪（ゆうなぎ、あるいは旧仮名遣いで ゆふなぎ）」と読みます。後世に建造された神風型駆逐艦（2代）にも同名の「夕凪」が存在するため、区別のために「夕凪 (初代)」や「夕凪I」と表記されることがあります。

艦歴

この艦は、まず1905年（明治38年）2月15日に「夕凪」と命名されました。この時点では、製造番号第14号としてその存在が登録されています。

船体の建造は、翌1906年（明治39年）に開始されました。1月20日、舞鶴海軍工廠において起工（船体の建造開始）が行われました。順調に工事は進み、同年8月22日には船体が初めて水に浮かべられる進水式を迎えます。

進水から間もない同年8月29日には、帝国海軍によって正式に駆逐艦としてその艦種に類別されました。そして、同年12月25日をもって全ての建造および艤装工事が完了し、艦としての運用が可能となる竣工に至りました。

竣工から約18年間にわたり運用された後、本艦は帝国海軍の役割を終えることになります。1924年（大正13年）12月1日をもって、軍艦籍からその名が削除されました（除籍）。

除籍後、1925年（大正14年）4月1日には、正式に廃船とすることが認められました（廃船認許）。そして最終的に、1926年（大正15年）5月5日をもって本艦は売却され、その生涯を終えました。

歴代艦長

駆逐艦「夕凪（初代）」の指揮を執った歴代の艦長は以下の通りです。これらの情報は、主に『日本海軍史』や当時の官報に基づいています。

森本 義寛（少佐）：1906年11月22日 - 1907年7月1日
高橋 律人（大尉）：1907年7月1日 - 1908年4月20日
黒田 勇吉（大尉）：1908年4月20日 - 1909年2月20日
館 明次郎（大尉）：1909年2月20日 - 1911年12月1日
古川 良一（大尉）：1911年12月1日 - 1913年5月24日
牛島 潔（大尉）：1913年5月24日 - 1914年2月2日
村原 彪一（大尉）：1914年2月2日 - 1916年9月5日
日暮 豊年（大尉）：1916年9月5日 - 1916年12月1日
岩城 茂身（大尉）：1916年12月1日 - 1917年12月1日
原田 文一（大尉）：1917年12月1日 - 1918年11月18日
野田 謙三（大尉）：1918年11月18日 - 1919年12月1日
浅井 次郎（大尉）：1919年12月1日 - 1921年2月10日
佐藤 立一（大尉）：1921年2月10日 - 1922年5月1日
難波 正（少佐）：1922年5月1日 - 1922年12月1日
* 武田 喜代吾（大尉）：1922年12月1日 -

上記のリストは、確認できる範囲での歴代の艦長とその在任期間を示しています。

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