外所地震

外所地震（とんどころじしん）

外所地震は、1662年10月31日未明に日向灘沖で発生した、マグニチュード7.6から7.9に及ぶ大規模な地震です。この地震は最大震度6強を記録し、日向灘地域では有史以来の最大規模の地震とされています。特に、地震の被害は甚大で、多くの死亡者や家屋の倒壊を引き起こしました。津波マグニチュードは7.7に達し、地域住民に大きな影響を与えました。

地震の概要

外所地震は、寛文2年（1662年）10月31日、北緯31.7度、東経132度の地点で発生しました。この地震により、佐土原や延岡などの地域で多くの建物が損壊し、死者も出たことが記録されています。特に佐土原では城が破損し、800棟以上の家屋が倒壊するという惨事が発生しました。県内の他の地域でも、石垣が崩れた報告や家屋の破損が続出しました。飫肥地域では、津波の襲来により多くの家が水没したり、山崩れが起きたりする被害もありました。

津波は、宮崎市付近で4メートルから10メートルに達し、特に大隅半島の木花地区や延岡周辺に大きな被害をもたらしました。また、別府湊では数隻の船が破損し、多くの穀物が潮に浸されました。沿岸地域の農地では大量の米が海に没し、青島周辺では地盤沈下も観察されています。

記録された被害

地震の被害は、様々な文献に記録されています。

• - 大日本地震史料3巻には、日向国と大隅国での被害が詳細に述べられています。
• - 続日本王代一覧では、佐土原での城郭の破損や屋舎の倒壊についても記されています。

外所地震の記憶は、いくつかの供養碑によって現在も受け継がれています。宮崎市熊野島山では、ほぼ50年ごとに新しい供養碑が建立されており、地震の記憶を後世に伝えています。2007年には外所地震の350回忌供養碑が設置され、過去の地震を忘れないための努力が続いています。

影響と教訓

外所地震はその後の地震対策や災害教育に大きな影響を与えてきました。災害がその地域にもたらす影響を理解し、次世代に伝えることの重要性が再認識されています。地震の記憶を共有し、備えを行うことは、現代に生きる私たちにとっても重要な課題です。

結論

外所地震は1662年の日本の歴史に大きな爪痕を残しました。その影響は、地域の人々の生活に長きにわたり影響を与えてきたのです。地震の歴史を正しく理解し、未来への教訓として活かしていくことが求められています。

もう一度検索