多摩テクノロジービルディング建設現場火災

多摩テクノロジービルディング建設現場火災

2018年7月26日、東京都多摩市唐木田のオフィスビル新築工事現場で発生した火災です。

概要

火災が発生した現場は、地上3階地下3階建てのオフィスビルで、建設工事は全体の約90%が完了していました。当時、現場では321人もの作業員が作業に従事していました。

火災の原因は、地下3階で行われていたアセチレンバーナーによる鉄骨溶断作業中に、火花が床の隙間から地下4階の免震ピット天井裏に侵入し、そこに設置されていたウレタン製の断熱材に引火したこととされています。火は瞬く間に燃え広がり、約5,000平方メートルもの範囲に及ぶ大規模な火災となりました。

警視庁捜査1課は、この火災について業務上過失致死傷と業務上失火の疑いで捜査を行い、建設会社である安藤ハザマの社員や現場責任者、下請け作業員ら合計6人を書類送検しました。

2021年12月16日、東京地方裁判所立川支部は、当時の安全衛生責任者ら2名に対し、業務上過失致死傷罪などの罪で、それぞれ禁錮3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。この判決は、建設現場における安全管理の重要性を改めて示すものとなりました。

類似した火災

この火災の他にも、安藤・間が施工を担当した現場では、同様の火災が発生していました。2017年6月20日には、東京都江東区新砂の物流センター解体撤去工事において、ガスバーナーによる鉄鋼溶断作業中に引火し、火災が発生しています。この火災では、作業員1名が負傷しました。当時、現場周辺の道路には多数の車両が通行していましたが、幸いにも他の負傷者はいませんでした。

この火災発生後、現場から約100メートル離れた場所にあったファミリーマートが、工事関係者の緊急避難場所となりました。この事例からも、建設現場における火災対策の重要性が理解できます。

これらの事例は、建設現場における安全管理体制の重要性と、火災発生時の適切な対応の必要性を強く示唆しています。特に、溶断作業のような火気を扱う作業においては、入念な安全対策と、万が一の事態に備えた準備が不可欠です。

まとめ

多摩テクノロジービルディング建設現場火災は、ずさんな安全管理が大規模な火災を引き起こし、人命を脅かす可能性を示した重大な事故でした。この火災を教訓として、建設業界全体で、より一層の安全管理体制の強化が求められています。

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