多摩森林科学園

多摩森林科学園は、東京都八王子市廿里町に所在する、森林、林業、そして木材産業に関する試験研究を行う機関です。この施設は、国立研究開発法人森林研究・整備機構に属しており、その一部は一般に公開されていますが、入園には料金が必要です。

園内施設

サクラ保存林: 日本各地のサクラの遺伝子を保存することを目的としたこの林には、約1,700本もの桜が植えられています。開花時期は種類によって異なりますが、例年2月から5月にかけて、一部は10月から11月にかけて花を咲かせます。特に、都心部のソメイヨシノの開花時期よりも約半月遅れて4月中旬頃に見頃を迎えるため、その時期には二度目の花見を楽しむために訪れる人々で賑わいます。なお、園自体は桜の開花時期以外でも、年末年始と休園日を除く期間は一般公開されています。
樹木園: こちらには、約620種類もの多種多様な樹木が植えられており、一年を通して様々な樹木の姿を観察することができます。

歴史

多摩森林科学園の歴史は、1921年2月に宮内省帝室林野管理局林業試験場として設立されたことに始まります。その後、1940年1月に帝室林野局東京林業試験場と改称されました。戦後の1947年4月には、農林省林業試験場浅川支場と名称が変更され、1957年7月には農林省林業試験場浅川実験林、さらに1978年7月5日には農林水産省林業試験場浅川実験林と改称されました。

1985年4月16日には、昭和天皇が多摩陵参拝後にこの地に行幸されました。1988年10月には森林総合研究所多摩森林科学園と改称され、2001年4月には独立行政法人森林総合研究所多摩森林科学園となりました。そして、2017年4月には現在の名称である国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所多摩森林科学園に改称されました。

直轄試験地

多摩森林科学園は、以下の試験地も管理しています。

連光寺実験林（東京都多摩市連光寺）
赤沼実験林（埼玉県鳩山町大字赤沼）

アクセス

多摩森林科学園へのアクセスは、東日本旅客鉄道（JR）および京王電鉄の高尾駅北口から徒歩約10分です。また、高尾駅北口の1番または2番乗り場から、小仏行以外のバスに乗車し、「森林科学園」バス停で下車することもできます。ただし、「森林科学園」バス停は高尾駅発のバスのみが停車します。なお、駐車場はないため、公共交通機関の利用が推奨されます。

その他

多摩森林科学園は、武蔵陵墓地と都道を挟んで向かい合っています。宮内庁所管の組織として発足した多摩森林科学園ですが、設置は武蔵陵墓地の造営（1927年）よりも先行しています。

外部リンク

* 多摩森林科学園

もう一度検索