多田英次

多田英次（ただ えいじ）は、1908年9月13日に奈良県で生まれ、1996年1月19日に亡くなった日本の英文学者です。神戸大学と京都橘女子大学の名誉教授として、長年にわたり英文学の研究と教育に貢献しました。

1933年に京都帝国大学英文科を卒業後、神戸大学で教鞭を執り、1972年に定年退官し、同大学の名誉教授となりました。その後、京都橘女子大学の教授として後進の育成に尽力しました。

多田英次の研究は、英文学の幅広い分野に及び、特に19世紀の英文学に造詣が深く、マシュー・アーノルドの研究でも知られています。また、文学と教養の関係性についても深く考察し、著書『文学と教養』では、その独自の視点を展開しました。

彼の論文には、「生命力と英文学」、「ソ連・ルーマニヤの旅」、「M. Arnold 再考」などがあり、英文学の研究に重要な貢献をしています。また、翻訳家としても活躍し、マシュー・アーノルドの『教養と無秩序』やフランシス・ベーコンの『学問の進歩』などの翻訳を手掛けました。

著書としては、『文学と教養』(1980年)や『文学の回帰』(1985年)があります。これらの著書では、英文学の研究を通して得られた知見を基に、文学と教養の重要性を説いています。

多田英次は、教育者、研究者、翻訳家として、日本の英文学の発展に大きく寄与した人物です。彼の業績は、今日の英文学研究においても重要な位置を占めています。

論文

生命力と英文学 - 『Kobe miscellany 1』[神戸大学]]英米文学会[編 P87-P96
ソ連・ルーマニヤの旅 - 『近代 34』[神戸大学]][編P82-P90
M. Arnold 再考 - 『Kobe miscellany 6』1972年'>[神戸大学]]英米文学会[編 P105-P117

著書

文学と教養 法律文化社 1980.6
文学の回帰 山口書店 1985.12

翻訳

教養と無秩序 マシュー・アーノルド、岩波文庫 1946 改版1965
* 学問の進歩 フランシス・ベーコン 服部英次郎共訳、世界の大思想 第6巻 河出書房新社 1966 岩波文庫 1974

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