夜行列車殺人事件

夜行列車（ミッドナイト・トレイン）殺人事件

西村京太郎の長編推理小説『夜行列車（ミッドナイト・トレイン）殺人事件』は、1981年に光文社から刊行された作品です。

あらすじ

国鉄総裁秘書の北野浩は、総裁宛の投書の中に、気になる手紙を見つけます。それは「夜行列車」という四文字だけが書かれたものでした。翌日には「午前三時」、その翌日には「爆破決行」、そして「四月吉日」と、意味深な言葉が書かれた手紙が次々と届きます。北野は一抹の不安を覚え、十津川警部に捜査を依頼します。

一方、会社員の藤代友彦は、恋人の氷室悠子に見送られ、東京駅から寝台特急「出雲1号」で鳥取へ向かいます。藤代は到着したら電話すると約束しますが、連絡は途絶えてしまいます。帰京予定日になっても電話がないことを心配した悠子の元に、青森県警から藤代が青森駅で死亡していたという知らせが届きます。

十津川省三と亀井定雄は、この二つの事件の関連性を疑い、捜査を開始します。脅迫状の謎、藤代の死の真相、そして夜行列車に隠された秘密とは一体何なのでしょうか。

登場人物

警視庁捜査一課

十津川省三: 警視庁捜査一課の敏腕刑事。
亀井定雄: 十津川の相棒。人情味あふれるベテラン刑事。
西本明: 捜査一課の刑事。
本多時孝: 捜査一課の刑事。

青森県警

三浦: 青森県警の刑事。32歳。
江島: 青森県警の警部。
小野: 青森県警の刑事。

国鉄関係者

北野浩: 国鉄総裁秘書。40歳。
北野君子: 浩の妻。
木本: 国鉄総裁。
小野田: 国鉄副総裁。
山本: 国鉄運転局長。
後藤: 国鉄公安本部長。
下田: 東京駅駅長。53歳。
日下部淳: 国鉄職員。28歳。
小西: 国鉄助役。
細見: 福知山駅駅長。

太陽製薬

藤代友彦: 太陽製薬勤務。鉄道ファンで、国鉄全線乗車が目標。30歳。事件の重要な鍵を握る人物。
氷室悠子: 藤代の同僚であり恋人。25歳。事件の最後まで深く関わる。
宮下: 太陽製薬業務部第一課係長。
佐々木: 藤代の同僚。30歳。

水上建設

中河英男: 元水上建設勤務。29歳。
鈴木: 水上建設会計課長。
矢野: 水上建設勤務。

その他

橋本一郎: サラリーマン。
橋本美代子: 一郎の妻。
新井: K出版勤務。
折原伸子: K大英文科3年生。20歳。
戸谷尚子: 伸子の友人。
小早川進: 出版社勤務。40歳。
荒木由美子: 主婦。
阿部君子: 区役所勤務。
飯島章子: 主婦。
小山ひろ子: OL。24歳。
真田功子: 銀行勤務。25歳。
長沼洋子: スナック経営者。35歳。
* 松原久仁枝: OL。26歳。


『夜行列車殺人事件』は、緻密なトリックと鉄道に関する豊富な知識が織り込まれた、西村京太郎の代表作の一つです。読者は、十津川警部と共に、複雑に絡み合った謎を解き明かす旅に出ることになります。

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