夜馬裕

夜馬裕（やまゆう）は、日本の怪談師として、また作家としても広く知られている。

活動

2014年に怪談ユニット「ゴールデン街ホラーズ」を結成したのを皮切りに、怪談に関する多岐にわたる活動を展開している。自らお化け屋敷企画「JBP」を主宰するなど、イベントプロデュースにも関わる。また、トークイベント「厭怪」をはじめとする様々な怪談イベントに出演し、その独自の語り口で多くの聴衆を惹きつけている。テレビ、ラジオなどのメディア出演や講演活動も行っており、その活動範囲は非常に広い。

怪談の特徴

彼が語る怪談は、心霊現象そのものの恐怖に留まらず、聴き終えた後に重く、不快な感覚が残る「後味が悪い」独特の世界観が特徴である。この唯一無二のスタイルが、多くの怪談ファンから支持を得ている。

作家活動

怪談師としてのみならず、作家としても精力的に活動している。怪談実話集、ホラー小説の執筆に加え、映像作品のノベライズや漫画の原作も多数手掛けている。

主な著作には、以下のようなものがある。

単著

厭談シリーズ (竹書房怪談文庫)
『厭談 祟ノ怪』 (2020年9月)
『厭談 戒ノ怪』 (2021年12月)
『厭談 畏ノ怪』 (2024年12月)
『自宅怪談』 (イースト・プレス、2022年8月)

共著

『高崎怪談会 東国百鬼譚』 (竹書房、2020年2月)
『地獄めぐり業火』 (竹書房、2020年6月)
『瞬殺怪談 死地』 (竹書房、2021年3月)
『趣魅怪談~特殊趣味人が遭遇した21の怪異』 (彩図社、2021年6月)
『黄泉つなぎ百物語』 (竹書房、2021年7月)
『東京の怖い街』 (興陽館、2022年7月)
『予言怪談』 (竹書房、2024年4月)
『代々木怪談 ―ノベルアップ＋ 夏の夜の怪談コンテスト傑作選―』(監修·執筆) (ホビージャパン、2024年6月)
『七つの異界へ扉がひらく 神隠し怪奇譚』(若本衣織 著) (竹書房、2024年12月)

ノベライズ

『フェイクドキュメンタリーQ』 (双葉社、2024年7月)
映画『ドールハウス』 (双葉文庫、2025年4月) - 原案/矢口史靖

漫画原作

『怪談手帳』 (集英社DeNAプロジェクツ、漫画：了春刀、2021年10月)
『厭談夜話』 (小学館「サンデーうぇぶり」連載、漫画：外本ケンセイ、2023年2月開始)
厭談夜話 (サンデーうぇぶりコミックス)
1巻 (2023年7月)
2巻 (2023年11月)
3巻 (2024年3月)
4巻 (2024年7月)
5巻 (2024年11月)
6巻 (2025年3月)

受賞歴

怪談師としての実力を示す受賞も多数ある。

2020年 - 竹書房Presents 怪談最恐戦 優勝
2021年 - 竹書房 怪談総選挙2020 1位＆2位

また、作家としても以下のような文学賞を受賞している。

2015年 - 第7回『幽』怪談実話コンテスト 優秀賞
2017年 - 「カクヨム異聞選集コンテスト大賞」 大賞

出演作品

DVDなどの映像作品にも出演し、その怪談語りを披露している。

『怪奇蒐集者 夜馬裕』(DVD、2020年)
『圓山町怪談倶楽部 シバスベリ』(DVD、2020年)
『怪奇蒐集者 夜馬裕 酩譚』(DVD、2021年)
『圓山町怪談倶楽部 ～先無ノ森～』(DVD、2021年)
『イド・シャーク ～心霊調査ビッグサマー～』(脚本/出演、2023年) - 夏目大一朗 監督作品

その多岐にわたる活動と独特の感性で、日本のホラー・怪談シーンにおいて確固たる地位を築いている。

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