大口亭綺譚

大口亭綺譚：ダンジョンズ&ドラゴンズ第5版アドベンチャー選集

『大口亭綺譚』は、人気テーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』（D&D）第5版用にデザインされた、日本語版アドベンチャー・シナリオ集です。原題は『テールズ・フロム・ザ・ヨーニング・ポータル』(Tales from the Yawning Portal)として出版されました。

概要

このシナリオ集は、D&Dの過去の版で人気を博した冒険譚やモジュールを、第5版のルールに合わせてアップデートし、再収録したものです。様々なレベルのキャラクターが楽しめるように調整されているため、収録されているシナリオを順番にプレイすることも、お好みのシナリオを個別のキャンペーンに組み込むことも可能です。

収録アドベンチャー

『大口亭綺譚』には、以下の7つのアドベンチャーが収録されています（掲載順、括弧内は原本の出版年）。

1. 地底の城砦(The Sunless Citadel)（2000年）
2. 秘密の工房(The Forge of Fury)（2000年）
3. タモアチャンの秘密の神殿(The Hidden Shrine of Tamoachan)（1980年）
4. 白羽山の迷宮(White Plume Mountain)（1979年）
5. 死の国サーイ(Dead in Thay)（2014年）
6. 巨人族を討て(Against the Giants)（1981年）
7. 恐怖の墓所(Tomb of Horrors)（1978年）

これらの冒険は、いずれもD&Dの歴史において重要な位置を占めるものであり、熟練のプレイヤーにとっては懐かしい記憶を呼び起こし、新しいプレイヤーにとってはD&Dの奥深さを体験する絶好の機会となるでしょう。

出版履歴

『テールズ・フロム・ザ・ヨーニング・ポータル』は、2017年3月24日にゲーム販売店で先行発売され、その後2017年4月4日に一般小売店で発売されました。日本語版『大口亭綺譚』は、2018年12月にホビージャパンから出版されました。

評判

海外のゲームレビューサイトでは、このシナリオ集のモジュール構成が評価され、アドベンチャー『ストーム・キングズ・サンダー』のような直線的な構造とは対照的である点が指摘されています。

『ペーストマガジン』誌のレビューでは、『テールズ・フロム・ザ・ヨーニング・ポータル』が「懐かしさと新規プレイヤーのための容易な利用の間の境界線上にある」と評され、「あらゆる種類のD&DプレイヤーとDM達のためのちょっとした何かを持っている」と述べられています。

ビデオゲームサイト「ポリゴン」の『トゥーム・オブ・ホラーズ』のレビューでは、新版の注釈の充実度が評価される一方で、イラストの少なさやガイギャックスによる説明文の時代遅れ感が指摘されています。

『テールズ・フロム・ザ・ヨーニング・ポータル』は、2017年のエニー賞で審査員注目賞を受賞しました。

『大口亭綺譚』は、D&Dの歴史と魅力を凝縮した、すべてのD&Dファンにとって必携の一冊と言えるでしょう。

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