大口邦雄

大口 邦雄（おおぐち くにお）

大口邦雄は1933年生まれの日本の数学者であり、国際基督教大学の学長や恵泉女学園大学の学園長として知られています。また、プロテスタントのキリスト教徒でもあり、東京大学の学生基督教青年会の理事長も務めてきました。

経歴

大口は東京大学の理学部数学科を卒業後、1965年に「球面とリー群のホモトピー群およびその生成元」という論文で東京大学から理学博士の学位を取得しました。その後、国際基督教大学に参加し、教員としてキャリアを積み、学生部長や教養学部長、学務副学長などの職を歴任します。1991年には、既存の学長が任期途中で退任したため、10月から学長代行に就任し、翌1992年4月から正式に学長として就任しました。この役職は1996年3月まで続きました。

2004年からは恵泉女学園の学園長に就き、2006年まで恵泉女学園大学の第5代学長も務めました。さらに、学園長職には2008年まで続けて在任し、2006年に教育基本法の改正が行われた際にはその改正に反対する声明を発表しました。2023年には瑞宝中綬章を受賞し、その業績が広く認められることとなります。

おもな著書

大口は数多くの著書を執筆しており、以下にいくつかの代表的な作品を紹介します。

単著

• - リベラル・アーツとは何か：その歴史的系譜 – 2014年、さんこう社

この著作ではリベラル・アーツの概念についての歴史を探求し、現代における人文学の意義を論じています。

共著

• - 位相幾何学 – 1967年、朝倉書店
• - 位相幾何学演習 – 1968年、朝倉書店

（どちらも河田敬義との共著）

これらの書籍は数学の専門家や学生に向けて、位相幾何学の基礎を学ぶための優れたリソースです。

• - 現代数学入門：集合・代数系・位相 – 1976年、サイエンス社

（成田正雄との共著）

この著作では、現代数学の重要なテーマを解説し、読者に数学の主要な概念を理解させることに焦点を当てています。

訳書

• - ファイバー束のトポロジー – 1985年、吉岡書店

（ノーマン・スチーンロッド著）

この訳書はトポロジーに関する重要な文献であり、数学の分野において重要な位置を占めています。

大口邦雄の業績は教育界や数学界においてその影響力を示し、彼の多岐にわたる貢献は多くの人々に受け継がれています。

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