大和中央道

都市計画道路 大和中央道



都市計画道路 大和中央道は、奈良県奈良市押熊町から同市宝来町、および大和郡山市城町から同市額田部南町に至る主要な都市計画道路です。地域住民からは「大和中央道」の通称で親しまれています。

概要



大和中央道は、奈良盆地を南北に縦断する幹線道路として、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。交通量が多く、沿線には様々な施設が立地しています。

本道路は、北部で「都市計画道路 精華平城線」、南部で「都市計画道路 大和郡山川西三宅線」と接続し、一体的なネットワークを形成しています。

歴史



大和中央道の計画は、1964年（昭和39年）に大和郡山市域が「2・1・2 主水山板東線」として、1966年（昭和41年）に奈良市域が「1・3・7 郡山押熊線」として、それぞれ都市計画決定されたことに始まります。その後、1973年（昭和48年）に両路線が統合され、「3・3・4 大和中央道」として都市計画変更が行われました。この時、標準幅員24m、4車線、延長約14,300mの幹線街路として計画されました。

しかし、計画当初から住民による反対運動も存在しました。1973年（昭和48年）8月には、本道路計画に反対する住民団体「大和中央道反対同盟」が結成され、反対運動が展開されました。

2003年（平成15年）には車線明記が行われましたが、2009年（平成21年）に奈良県内の既存ネットワークを有効活用する観点から広域幹線道路の見直しが行われました。その結果、京奈和自動車道や国道24号、並行する奈良県道7号枚方大和郡山線が広域幹線道路としての機能を代替できると判断され、2012年（平成24年）に計画区間の一部（奈良市宝来四丁目 - 大和郡山市城町間、約3,710m）が廃止されました。同時に、区間は奈良市押熊町 - 同市宝来町間（約4,610m）および大和郡山市城町 - 同市額田部南町間（約5,980m）に変更され、大和郡山市の区間については標準幅員が24mから33mに変更されました。

なお、奈良市の阪奈道路から国道308号までの宝来工区（約428m）や、大和郡山市の城大橋東交差点以北の完成済み4車線区間は、都市計画決定は廃止されたものの、それぞれ奈良県立奈良病院（現：奈良県総合医療センター）へのアクセス道路として活用されています。

奈良市区間については、奈良市が引き続き整備を進めており、秋篠町から近鉄奈良線菖蒲池第2号踏切までの敷島工区（延長831m）が2024年（令和6年）6月16日に供用開始されました（一部暫定2車線）。

一方、奈良自動車学校から南側の大和中央道「若葉台工区」（約1.2km）については、事業費が約200億円（うち約100億円が近鉄奈良線との立体交差費用）と見込まれており、建設の実現は難しい状況とされています。

路線データ



  • - 陸上距離：全体延長10,590m
- 奈良市押熊町 - 奈良市宝来町：約4,610m
- 起点：奈良市押熊町（京都府と奈良県との県境）
- 終点：奈良市宝来町（阪奈宝来交差点）
- 大和郡山市城町 - 額田部南町：約5,980m
- 起点：大和郡山市城町（城大橋東交差点）
- 終点：大和郡山市額田部南町（板屋ヶ瀬橋北詰）
  • - 不通区間：奈良市西大寺赤田町二丁目 - 同市菅原町（若葉台工区）
  • - 事業費
- 宝来工区：29億円（事業主体：奈良県）
- 敷島工区：47.9億円（事業主体：奈良市）

主な接続路線




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