大和正樹

大和正樹：多様なジャンルを手がける漫画家の軌跡

大和正樹（やまと まさき）は、1954年1月1日生まれ、新潟県南魚沼市出身の日本の漫画家です。少年漫画から青年漫画まで、幅広いジャンルで作品を発表し、読者を魅了してきました。また、小島正春、小島一将、マサ小島といった別名義でも作品を手がけています。ペンネームの由来は、出身地である大和町にちなんでいます。

漫画家を志した少年時代

大和正樹が漫画家を志したのは中学生の頃。漫画雑誌に夢中になり、手塚治虫や横山光輝に自作の漫画を送る熱心さでした。横山光輝からの「漫画はペン描きで最後まで丁寧に描くもの」というアドバイスに感銘を受け、漫画家への思いを一層強くしました。高校時代は野球部に所属し、甲子園を目指しましたが、予選で敗退。プロ野球選手の夢を諦め、漫画の道に進むことを決意し、18歳で手塚プロダクションのアシスタントに応募します。

デビューまでの道のり

手塚プロダクションからの返事がなかったため、東京の印刷会社に就職。しかし、漫画を描く時間を確保するため、1年足らずで退社し、ガソリンスタンドでアルバイトをしながら漫画制作に励みました。このアルバイト先で大東豊治と出会い、漫画の手伝いをするようになったことが転機となります。その後、貴志元則に紹介され、約1年間アシスタントとして師事し、漫画の基礎を学びました。

貴志元則のアシスタントとして働く傍ら、集英社の手塚賞に応募し、1977年に『大空にたつ』（マサ小島名義）で佳作を受賞。その後、『月刊少年ジャンプ』に読み切り作品が掲載され、ついにデビューを果たします。

多様なジャンルへの挑戦

デビュー後、小島正春名義で『月刊少年ジャンプ』に読み切り作品を発表した後、1978年には『週刊少年ジャンプ』で「白い狩人」「野性のバイブル」などの連載を開始。同年には『週刊マーガレット』で『紅のサウスポー』を連載しますが、少女漫画の読者層に合わないと感じ、連載終了を申し出ます。1980年には、『週刊少年チャンピオン』で『キッカー烈男』を連載しました。

同年、ペンネームを小島一将に変更し、林律雄とのコンビで『少年サンデー増刊』に連載した『みあげた玉三郎』は好評を博しますが、『青空スタンバイ』はストーリーが駆け足で終わるなど、少年誌での連載は苦戦を強いられます。

青年誌での成功

1987年、大和正樹名義で『プレイコミック』に掲載された『あげちゃう! 女教師』がヒット。以降は青年誌を中心に、『パパは大モノ!』や『秘書はマドンナ』などの作品を発表し、人気を博しました。

主要作品

少女誌
紅のサウスポー
クロスオーバー誌
サンシャイン・ボーイ
少年誌
白い狩人（遠崎史郎と共著）
野生のバイブル（蕪木一生と共著）
キッカー烈男
昇れリュウ（レオン隆寿と共著）
みあげた玉三郎（林律雄と共著）
青空スタンバイ
青年誌
あげちゃう! 女教師
あげちゃう! 女大家
パパは大モノ! （鳴海丈と共著）
パパはもっともっと大モノ!（鳴海丈と共著）
* 秘書はマドンナ

大和正樹は、少年漫画から青年漫画まで、様々なジャンルに挑戦し、独自の作風を確立した漫画家です。その作品は、多くの読者に愛され続けています。

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