大塚正富

大塚正富

大塚正富（おおつか まさとみ、1930年2月17日 - 2022年2月5日）は、日本の実業家であり、アース製薬株式会社の元会長です。彼は、大塚製薬創業者である大塚武三郎の息子であり、大塚グループ元総帥の大塚正士の末弟にあたります。

略歴

徳島県で生まれた大塚正富は、1949年に徳島工業専門学校製薬工業科（現在の徳島大学薬学部）を卒業しました。その後、1953年に旧制大阪理工科大学（現在の近畿大学）工学部応用化学科を卒業し、同年、大塚製薬株式会社に入社しました。

1954年には大塚化学株式会社に移り、1963年には同社の技術担当常務に就任しました。1970年にはアース製薬株式会社の社長に就任し、1998年に会長、2005年には特別顧問を務めました。

その功績が認められ、1995年には黄綬褒章、2001年には勲四等瑞宝章を受章しています。

人物像

大塚化学株式会社の技術部長時代には、技術課長の板垣浩正と共に、大塚グループ総帥であった大塚正士に、鳴門海峡の砂を使ったタイル事業を提案しました。この提案がきっかけとなり、美術陶板技術が実用化され、大塚国際美術館の実現へと繋がりました。

大塚グループは、1970年に経営不振に陥っていたアース製薬株式会社に資本参加し、大塚正富が社長に就任しました。彼は、アース製薬の危機を救うために「ごきぶりホイホイ」を開発しました。この製品はロングセラーとなり、アース製薬は害虫駆除メーカーとしての地位を確立しました。

また、ごきぶりホイホイのパッケージデザインは、大塚正富自らが筆を執って描いたことでも知られています。

関連事項

大塚武三郎
大塚正士
アース製薬
ごきぶりホイホイ

脚注

アース製薬株式会社公式サイト
大塚国際美術館　一握りの砂

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