大宮医師会

大宮医師会（おおみやいしかい）

一般社団法人大宮医師会は、埼玉県さいたま市北区東大成町に拠点を構える医師の専門家団体です。主に旧大宮市にあたる現在のさいたま市大宮区、北区、見沼区、西区で活動する医師たちが会員として参加しています。組織の目的は、医道の高揚を図り、医学・医術の発展と普及に貢献すること、そして地域医療の質を向上させ、もって社会福祉の増進に寄与することにあります。

組織と施設

大宮医師会は、その活動拠点として大宮医師会館を運営しています。会館内には、組織の運営を担う事務局のほか、地域住民の健康を支える様々な施設が設けられています。1階には大宮医師会メディカルセンターや大宮地域産業保健センターがあり、地域住民の健康相談や産業医活動などをサポートしています。2階には引き続きメディカルセンターの一部機能に加え、在宅医療を支援するための大宮在宅医療支援センターが設置されています。さらに、会館の3階には医療従事者の育成機関である大宮医師会立大宮准看護学校があります。また、会館とは別の場所、大宮区浅間町には、より高度な看護教育を行う大宮医師会看護専門学校も設置しており、地域の医療人材育成にも力を入れています。

主な事業活動

大宮医師会は、その目的達成のために多岐にわたる事業を展開しています。地域住民が安心して医療を受けられる体制を維持するため、休日や夜間における一次救急医療の一翼を担っています。具体的には、大宮地区休日夜間急患センターの運営支援や、産婦人科の在宅当番医制度への協力などが行われています。また、疾病の早期発見と予防にも注力しており、特定健診をはじめとする市民向けの各種健康診断や、がん検診を実施しています。学校に通う児童や生徒の健康管理指導や、高齢者向けの介護に関する事業、さらには働く人々の健康を支援する産業保健活動など、幅広い分野で地域社会の健康と福祉に貢献しています。

さいたま市が誕生してからは、市内の他の主要な医師会である浦和医師会、さいたま市与野医師会、岩槻医師会と連携を深め、「さいたま市4医師会」として協力体制を築き、広域的な医療課題への対応や情報交換を行っています。

沿革

大宮医師会の歴史は、戦後間もない1947年（昭和22年）11月1日に「大宮市医師会」として発足したことに始まります。設立後、地域の医療ニーズに応えるべく、様々な施設や事業を立ち上げてきました。主な沿革は以下の通りです。

1953年4月：医療従事者育成のため、大宮市医師会准看護婦学校（現在の大宮医師会立大宮准看護学校）が開校。
1965年11月：大宮市医師会メヂカルセンターが完成。
1972年4月：看護師養成機関として、大宮市医師会高等看護学院（現在の大宮医師会看護専門学校）が開校。
1972年7月：地域医療の中核を担う施設として、大宮市医師会市民病院が開院。
1980年4月：救急医療体制強化のため、大宮広域救急医療センターが開院。
1984年8月：各種健診業務の充実を図るため、大宮市医師会検診センターが完成。
1994年8月：働く人々の健康管理支援のため、大宮地域産業保健センターが開設。
1999年3月：在宅療養支援のため、訪問看護ステーションみどりが開設。
2001年5月：さいたま市の誕生に伴い、組織名を「大宮医師会」に変更。
2003年4月：介護サービスの提供支援のため、居宅介護支援事業所みどりが開設。
2008年9月：訪問看護ステーションみどりおよび居宅介護支援事業所みどりが閉所。
2009年2月：大宮医師会市民病院が閉院。
2009年3月：さいたま市民医療センターが開設され、これに伴い大宮医師会事務所が宮原町から現在の東大成町へ移転しました。また、さいたま北部医療センター内において、さいたま市大宮休日急患センターの運営を開始しました。
2013年4月：公益法人制度改革への対応として、名称を「一般社団法人大宮医師会」に変更。
* 2015年7月：高齢化社会の進展に伴うニーズに対応するため、大宮在宅医療支援センターが開設。

このように、大宮医師会は設立以来、時代の変化や地域の医療ニーズに合わせて組織や事業を変化させながら、現在に至るまで旧大宮市地域における地域医療の重要な担い手としての役割を果たし続けています。

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