大山北李

大山北李：江戸時代の浮世絵師

概要

大山北李（おおやま ほくり）は、生年不詳で1836年に亡くなった江戸時代後期の浮世絵師です。彼は庄内藩士であり、出羽国鶴岡、現在の山形県鶴岡市で生まれました。北李は葛飾北斎の弟子で、彼の名前には「李の木」が由来し、画名として「北李」を使うようになりました。また、彼の作風は北斎に非常に似ており、そのために北李は北斎の別号ではないかと誤解されることもありました。

人物と家族

北李は葛飾北斎の門人であり、姓は大山、名は庄助または孝五郎でした。彼は江戸の神田松枝町に住み、家の庭にあった李の木を元に「北李」という名を名乗りました。彼の作品は主に美人画で知られ、葛飾北斎の影響を受けたものが多いとされています。
北李の家庭には興味深いエピソードがあり、彼の長男である庄太夫が1866年に藩主廃立を企てたとして斬罪にされたことが特筆されます。彼の墓は鶴岡市の正覚寺にあります。

略歴

• - 大山北李は、服部庄太夫の子として生まれました。
• - 1807年、家督を相続し、120石の禄を受け取りました。
• - 1808年には江戸に定府し、表納戸という職に就くことになりますが、1813年に病気のためにこの職を辞します。
• - 1819年には奥詰に就任し、1826年にこの職を辞任して亡くなりました。

作品

北李の代表的な作品の中には、以下のものがあります。

• - 『太夫立姿図』
• - 『布袋のかくし妻図』：絹本着色 1幅
• - 『工匠乗鶴之図』：紙本淡彩 1幅
• - 『太夫と禿図』：紙本着色 1幅、無款、手柄岡持の賛あり
• - 『軍鶏之図』
• - 『明妓立姿図』

また彼のスタイルは、北斎の影響を色濃く受けた美人画によって特徴付けられています。

家族と親族

北李の家族構成は非常に多様です。父は服部庄太夫（恒明）で、長男の庄太夫は庄内藩士として留守居役を務めました。また、次男の亥之助や三男の和助との関係も記録されています。和助は田村直入の高弟として、服部五老の祖父です。さらに、義孫には黒羽根此面があり、こちらは出羽国黒羽根氏の始祖とされています。彼の家族には、多くの孫や曾孫も記録されており、黒羽根秀雄は海軍大佐として対馬艦の艦長を務めました。

まとめ

大山北李は、江戸時代の浮世絵界において重要な人物です。彼の作品は北斎の影響を受けつつも独自の魅力を持っています。彼自身の生涯も多様な家族関係に恵まれ、後世に多くの影響を与えました。また、北李の作品は今なお評価され続けています。彼の浮世絵は、その技術と美しさで、観る人々を魅了しています。
彼の足跡をたどることは、日本の浮世絵の発展を理解する上でも非常に興味深いことでしょう。

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