大島定吉

大島定吉は、1887年（明治20年）10月8日に栃木県で生まれ、1977年（昭和52年）10月28日に90歳で亡くなった日本の政治家です。足利工業学校を卒業後、家業の染色業に従事しましたが、後に煙草小売業へと転身しました。その間、県懐炉灰組合や栃木煙草協同組合の理事長を歴任し、地域経済の発展に尽力しました。

政治家としては、栃木町議会議員、栃木県議会議員を経て、1945年（昭和20年）7月に栃木市長に就任しました。しかし、翌1946年（昭和21年）3月には市長を退任。同年4月の第22回衆議院議員総選挙に日本進歩党公認で立候補し、見事当選を果たしました。衆議院議員を1期務めた後、1947年（昭和22年）4月の第1回参議院議員通常選挙に民主党から立候補し、こちらも当選。参議院議員も1期務めました。

その後、1953年（昭和28年）の第3回参議院議員通常選挙に自由党公認で立候補しましたが、残念ながら落選。しかし、政治への情熱は衰えず、1955年（昭和30年）の栃木市長選挙に立候補し、再び市長の座を勝ち取りました。以後2期にわたり、栃木市の発展に尽力しました。

市長在任中には、栃木県神社庁と共に現在の國學院大學栃木高等学校の誘致に大きく貢献しました。この功績を含め、長年の地域社会への貢献が認められ、後に栃木名誉市民となりました。

また、1959年（昭和34年）春には、煙草販売組合の職を通して業者の育成指導や専売品の円滑な需給を図り専売事業に貢献したとして黄綬褒章を受章。1965年（昭和40年）秋には、長年の功績が認められ、勲三等旭日中綬章を受章しました。

1977年（昭和52年）10月28日に90歳で亡くなった際には、その功績を称えられ、正五位が贈られました。大島定吉は、地方政治家として、また地域社会の発展に尽くした人物として、その名前は長く記憶されることでしょう。

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