大川清

大川清（1925年3月15日 - 2004年7月10日）は、日本の考古学界において重要な足跡を残した人物です。彼は考古学者であると同時に陶芸家としても活動し、国士舘大学名誉教授、日本窯業史研究所社長を歴任しました。

彼の専門分野は歴史考古学であり、特に奈良・平安時代の古瓦や窯業史研究に深く携わりました。これらの分野における彼の研究は、日本の古代文化や技術の解明に大きく貢献しています。

静岡県熱海市で生まれ育ち、1941年に三島商業学校を卒業後、大陸の国策会社に就職。北京や山西省大原での勤務を経て、1944年に帰国しました。その後、早稲田大学で学び、1951年に第一文学部史学科を卒業、1954年には大学院文学研究科芸術学専攻修士課程を修了しました。

大陸での就労時代から史蹟・歴史研究に並行して取り組み、大学進学後は考古学を専門としました。1965年に東邦大学助教授、1967年に国士舘大学助教授、1977年に教授となり、1995年に定年退職するまで、後進の育成にも尽力しました。

1984年には、「古代造瓦組織の研究」により、早稲田大学から文学博士の学位を授与されました。この研究は、古代の瓦作りにおける組織構造を明らかにしたもので、彼の研究の中でも特に重要なものの一つです。

著書としては、『日本の古代瓦窯』があり、古代窯業史研究における重要な文献として高く評価されています。

大川清の生涯は、日本の考古学、特に古瓦や窯業史研究に捧げられました。彼の研究は、日本の古代文化や技術の理解を深める上で欠かせないものであり、その功績は後世にまで語り継がれるでしょう。

参考文献

* 大川清博士古稀記念会事務局 編『大川清年譜・著作目録』日本窯業史研究所、1995年。

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