大平遺跡

大平遺跡（おおだいらいせき）

大平遺跡は、新潟県小千谷市にある縄文時代の遺跡であり、1972年（昭和47年）4月1日に小千谷市指定史跡となりました。この遺跡は、縄文時代の生活を知る上で貴重な手がかりを提供しています。

概要

遺跡は信濃川左岸、標高220メートルの丘陵上に位置しています。地表から2メートルの深さには厚さ10センチメートルの軽石層があり、河床から30~40センチメートルの深さには関東ローム層よりも黄色がかった越後ローム層が堆積しているのが特徴です。

大平遺跡は1935年（昭和10年）頃に発見されたとされています。その後、1956年（昭和31年）8月21日から25日、そして1971年（昭和46年）9月には小千谷市教育委員会が主体となり、発掘調査が実施されました。これらの調査によって、竪穴建物や炉跡が検出され、当時の人々の生活空間が明らかになりました。

竪穴建物跡の柱穴は半月型をしており、その周辺からは礫や、建築材が炭化したものが見つかっています。柱穴の外周には、建物跡を囲むように板材が並べられ、柵として用いられていた痕跡があります。また、床面上には20センチメートルの厚さの木炭焼土があることから、火災などの災害によって建物が廃屋になったと考えられています。

出土遺物

遺跡からは様々な遺物が出土しており、当時の人々の生活や技術を知ることができます。

表面下90センチメートル
打製石斧（砂岩）1点
打製石斧（安山岩）1点
表面
磨製石斧（蛇紋岩）1点
無拆石鏃 2点

土器に関しては、縄文土器または竹串状工具による斜線刺突紋が施された土器が過半数を占めています。斜行縄文のある土器のうち、80パーセントが左斜であるという特徴があります。

まとめ

大平遺跡は、縄文時代の小千谷地域における人々の生活、文化、技術を知る上で非常に重要な遺跡です。出土した遺物や建物跡は、当時の人々の知恵や工夫を今に伝えています。今後も調査研究が進むことで、新たな発見が期待されています。

参考文献

『小千谷市史 上巻』

関連項目

小千谷市指定文化財一覧
* 縄文時代の遺跡一覧

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