大晦日興行

大晦日興行とは

大晦日興行とは、毎年12月31日に開催される格闘技イベントで、主に総合格闘技、プロボクシング、プロレスが中心となるものです。この興行は、特に2000年代以降、アントニオ猪木が提唱したことにより、日本の格闘技団体間で競い合う重要なイベントとなり、『INOKI BOM-BA-YE』にルーツを持ちます。

歴史の始まり

大晦日興行の始まりは2000年に遡ります。当時、大阪ドームでのイベントを企画したプロデューサーたちが、猪木の年越しの合言葉『ダーッ！』で幕開けするカウントダウンイベントを提案しました。このアイデアに猪木が乗り、新日本プロレスやPRIDEなどの選手が参加した初の大晦日興行『INOKI BOM-BA-YE』が開催される運びとなりました。このイベントは、関西で高視聴率を記録し、以降も毎年行われることが決まりました。

格闘技興行の拡大と競争

2001年には、さいたまスーパーアリーナでの『INOKI BOM-BA-YE 2001』が行われ、TBSが全国ネットで中継しました。この年の興行は視聴率2位を記録し、格闘技の人気が爆発的に高まりました。同年以降、大晦日にはさまざまな格闘技団体が参入し、各地でイベントが開催されるようになり、特に2003年には「三大格闘技祭り」として、日テレ、TBS、フジテレビでの同時中継が話題になりました。それを受けて、格闘技界の注目が集まり、新たなトレンドが生まれました。

競技の多様化

このような中で、格闘技イベントは様々な形で続けられ、日本の新たな年の幕開けの風物詩ともなりました。2004年からは毎年大晦日に『Dynamite!!』が行われ、PRIDEやK-1などの団体も同様に選手たちを集めて開催されています。これにより、大晦日の格闘技興行は確固たる地位を築き、各局での中継も重要な日に放送されるようになりました。

大晦日興行の分裂と変遷

しかし、2003年には大規模な分裂が起こり、K-1とPRIDEが自身のイベントを開催することになりました。これにより、さまざまな団体による多様な興行が登場し、各局が競争を開始しました。2006年以降、フジテレビとPRIDEは別れを告げ、格闘技の興行はますます分散しました。大晦日興行のスタイルも多様化し、さまざまなプロモーションが年末に行われるようになりました。

現代の動向

2008年から『Dynamite!!』のフォーマットは変更され、K-1やDREAMといった新たな団体との共催が行われました。その後、RIZIN FIGHTING FEDERATIONが登場し、再び大晦日の興行の流れが一新されました。2015年以降は、RIZINが毎年大晦日イベントを開催しており、地上波で中継されることも多く、視聴者も多く集まるようになりました。

2022年以降、RIZINの興行はPPVを通じて急成長し、視聴者の支持を集め続けています。過去のイベントの視聴率に照らしても、年末の格闘技は日本の文化として定着していると言えるでしょう。

その他の競技

大晦日興行は格闘技だけではなく、プロレスやボクシングにおいても行われてきました。特にプロレスは1992年から大晦日公演を行い、プロボクシングにおいては1960年代から盛んに行われ、視聴率の高いイベントとなりました。年を越す瞬間を共にするイベントとして、大晦日興行は今後も続いていくでしょう。

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