大月壮

大月壮（おおつきそう、1977年 - ）は、神奈川県出身の映像作家です。東洋美術学校で視覚伝達デザインを学び、デジタルグラフィックを専攻しました。在学中から映像作家としての才能を開花させ、菅原そうた、牧鉄兵らと共に、漫画家タナカカツキが主宰する「カツキ塾」に所属し、映像制作の基礎を築きました。

現在は母校である東洋美術学校で講師を務める傍ら、映像作家として精力的に活動しています。その活動は多岐にわたり、現代美術やHIPHOPアーティストとの交流も深く、異分野のクリエイターとのコラボレーションを通じて、独自の映像世界を創造しています。近年では、HIPHOPシーンでの活動も本格化させています。

大月氏の作品の特徴は、その独創性とユーモア、そしてアート性の高さにあります。2007年に発表されたAPOGEEの「just a seekers song」のミュージックビデオは、その自由な発想と奇抜な世界観が大きな話題を呼び、各メディアでBEST VIDEOとして紹介されました。続く2009年の「スプリング・ストレンジャー」でも、同様の独自の世界観が展開されています。

2009年には、ニコニコ動画で突如発表された「アホな走り集」が、インターネット上で爆発的な人気を博しました。この作品は、総合ランキング1位を獲得し、YouTubeでは200万回以上再生されるなど、国内外で大きな反響を呼びました。その人気は海外にも広がり、2010年にはポーランドのクラクフ国際映画祭に招待されたほか、NHKのニュース番組「おはよう日本」でも取り上げられました。さらに、TOKYO CULTUART by BEAMSからオリジナル映像集「バカ走りDVD」が発売され、EVISBEATS、LIBRO、竹久圏が音楽を担当しました。

2011年には、「アホな走り集」の続編として「カンボジア編」が発表され、フランスのテレビ局CANAL+のアート番組でも紹介されました。2012年には、「アホな走り集/カンボジア編」が第15回文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門に入選するなど、高い評価を得ています。

大月壮の作品は、ミュージックビデオ、ネット動画、映像作品集など、様々な形で発表され、そのユニークな視点と表現力は、多くの人々を魅了し続けています。彼の作品は、映像表現の可能性を広げ、新たな創造の扉を開くものとして、今後も注目されることでしょう。

外部リンク

0m2 - 公式サイト
アホな走り集
* 第15回文化庁メディア芸術祭

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