大月PのめぐみとO・SUN・PO

大月PのめぐみとO・SUN・PO：2000年の夏を彩ったラジオ番組

2000年5月1日から9月25日にかけて、ニッポン放送で放送された『大月PのめぐみとO・SUN・PO』は、当時としては画期的な試みを取り入れたバラエティ番組でした。パーソナリティを務めたのは、プロデューサーの大月俊倫氏と声優の林原めぐみ氏。大月氏がパーソナリティ、林原氏がアシスタントという、従来のラジオ番組とは異なる役割分担も注目を集めました。

番組は、ニッポン放送ショウアップナイターの無い月曜20時台に放送。港区台場周辺を散歩しながら（番組タイトルの『O・SUN・PO』は「お散歩」に由来）、当時最新のデジタルmova端末「キャメッセ・プチ」を用いて、番組ウェブサイトにランドマークの様子を配信するなど、インターネットとラジオを融合した3way方式の構成が特徴でした。リスナーからのメッセージも積極的に取り上げ、双方向性を重視した番組作りが展開されました。

番組内で実施された様々な企画も話題となりました。5月29日と7月31日には未消化メールを紹介する「敗者復活戦」を実施。7月3日の放送では、ゲストに真田アサミ氏を招き、スタジオで流しそうめんを体験するなど、ユニークな試みが数多く行われました。これらの企画は、リスナーとの距離を縮め、親しみやすい番組づくりに貢献しました。

番組は、聴取率調査週間のため、いくつかの放送日が休止となりました。具体的には、6月12日と19日、8月21日と28日の放送は、それぞれ松任谷由実氏や吉田拓郎氏の番組編成により休止となりました。

レギュラー放送終了後も、『大月PのめぐみとO・SUN・PO』は特別番組として継続されました。2000年4月3日には番組開始を前に「前夜祭」と題した特別番組を放送し、番組の概要や魅力を紹介しました。また、聴取率調査週間の代替番組として、7月12日と9月27日には『オールナイトニッポンR』枠で「林原めぐみのオールナイトニッポンR」と「大月PのめぐみとO・SUN・PO 増刊号」がそれぞれ放送されました。増刊号では、これまでの放送を振り返りながら、リスナーからのメールや楽曲で構成された、ファン必聴の内容となりました。

『大月PのめぐみとO・SUN・PO』は、最新のデジタル技術を取り入れ、インターネットとラジオの融合を試みた先駆的な番組でした。大月氏と林原氏の個性あふれる進行、そして、リスナーとの活発なコミュニケーションは、多くの聴取者に新鮮な驚きと楽しさを提供したと言えるでしょう。この番組は、2000年の夏、ラジオリスナーの記憶に深く刻まれた番組の一つとして、現在も語り継がれています。番組終了後も、その影響は様々な形で現れており、例えば、チーフディレクターであった伊藤氏が手がけたニッポン放送開局60周年記念ラジオドラマ「オオカミの末裔」や、『シン・エヴァンゲリオン』の公開を記念したラジオ番組などにも繋がっています。これらの番組が、同番組の精神を受け継ぎ、新たなラジオ文化の創造に貢献していると言えるでしょう。

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