大杉卓三

大杉 卓三について

大杉卓三（おおすぎ たくぞう）は、京都産業大学の経営学部にて准教授を務める日本の著名なソーシャル・ビジネス研究者です。彼の研究は主にバングラデシュを拠点に行われており、特にグラミン銀行に関する業績が知られています。彼のキャリアは2000年代初頭から始まり、当初は情報社会論や地域開発に焦点を当て、地域の情報化に関する研究を進めてきました。

経歴の詳細

大杉は、九州大学の大学院にて比較社会文化を学び、その後、博士課程を単位取得退学しています。博士課程を修了した後、九州大学ベンチャービジネスラボラトリーの研究員、並びにハイパーネットワーク社会研究所にて研究員としての経験を積みました。彼は、九州大学の助手としてキャリアをスタートし、2007年にこの大学の助教に昇進します。さらに、九州大学アジア総合政策センターの協力教員としても活動し、2011年には博士号（比較社会文化）を取得しました。

その後、大杉は九州大学日本エジプト科学技術連携センターにて研究員としての役割を果たし、神戸情報大学院大学のシステム情報工学研究科にて准教授としても活躍しました。彼は2014年に大阪大学未来戦略機構に特任准教授として招かれ、2018年には京都産業大学経営学部の准教授に就任しました。

彼は、グラミン銀行の創設者でありノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌスと交流があり、共著書においてユヌスが序文を提供していることでも知られています。また、大杉はグラミン・コミュニケーションズの研究員としても活動しています。

主な著作物

大杉は多くの著作を持ち、主に以下の作品が挙げられます：

• - 単著

- 『情報ネットワークで結ぶシルクロード―国際開発協力にみる現代中央アジア』、中国書店、2009年
- 『大学の地域メディア戦略 映像番組制作による大学の地域貢献』、中国書店、2010年

• - 共著

- （アシル・アハメッドとの共著）『グラミンのソーシャル・ビジネス』、中国書店、2012年（増補改訂版、集広舎、2017年）- 序文：ムハマド・ユヌス
- （アシル・アハメッドとの共著）『BOPを変革する情報通信技術―バングラデシュの挑戦』、集広舎、2009年 - 序文：ムハマド・ユヌス
- （大谷順子との共編著）『人間の安全保障と現代中央アジア』、花書院（比較社会文化叢書）、2010年

• - 共訳書

- （大谷順子との共訳）リン・リチャーズ著『質的データの取り扱い』、北大路書房、2009年

これらの著作を通じて、彼は地域開発やソーシャル・ビジネスに関する知識を広め、学生や研究者に多大な影響を与えています。大杉卓三は、今日のソーシャル・ビジネスの分野において欠かせない存在として、彼の業績や貢献は今後も注目され続けるでしょう。

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