大横穴

大横穴（だいおうけつ）について

大横穴は、足の太陰脾経に所属する15番目の経穴です。お腹の不調に効果があるとされ、古くから鍼灸治療に用いられてきました。ここでは、大横穴の位置、名前の由来、そして具体的な効能について詳しく見ていきましょう。

位置

大横穴は、おへそ（臍）の外側3寸5分に位置します。正確な位置を把握するためには、おへそから指幅を基準に外側へ測りましょう。

名前

「横」という字は、平らな状態を意味します。大横穴がおへその真横に位置すること、そしてその内側には大腸が広々と存在することから、この名前が付けられました。体の横の広がりをイメージさせる名称です。

効能

大横穴は、主に以下の症状に効果があるとされています。

虚寒瀉痢（きょかんしゃり）：冷えによる下痢
便秘
* 小腹痛

これらの症状に対して、大横穴を刺激することで、症状の緩和が期待できます。鍼やお灸を用いることで、より効果的にアプローチできます。

経穴部位の標準化について

WHO（世界保健機関）では、経穴部位の標準化を目指しており、大横穴の位置についても議論が重ねられてきました。腹部の脾経に属する大横穴は、従来の位置よりも外側に位置することになりました。これは、腹哀から府舎を結ぶ線と腹部正中線（任脈）との間が4寸と決定されたためです。

古典文献の中には、「正中から3.5寸」と表記されているものもありますが、甲乙経に「在日月下一寸五分」の記載があり、北京会議において重要視され決定となりました。期門、日月を「正中から4寸」と決めたので、必然的に腹哀から府舎結ぶ線も正中から4寸となりました。

まとめ

大横穴は、足の太陰脾経に属し、お腹の不調に効果的な経穴です。正確な位置を把握し、適切な刺激を与えることで、虚寒瀉痢、便秘、小腹痛などの症状緩和に役立てることができます。日々の健康管理に取り入れてみてはいかがでしょうか。

もう一度検索