大津晃介

大津晃介（おおつ こうすけ）は、1993年9月6日に栃木県日光市で生まれたプロアイスホッケー選手です。フォワードとして活躍し、現在はアジアリーグアイスホッケーのH.C.栃木日光アイスバックスに所属しています。彼の弟である大津夕聖選手もまた、プロのアイスホッケー選手として知られています。

大学を卒業した後、大津選手は日本製紙クレインズに入団し、プロキャリアを開始しました。アジアリーグの舞台で経験を積む中、チームは給料未払いという深刻な経営問題に直面します。妻子を持つ身として生活に困窮し、愛着あるチームでしたが、家族のためにもプレーを続けることは困難と判断。2023年5月2日、給料未払いを理由にクレインズを退団しました。

その後、2023年6月21日に北海道ワイルズに加入。ワイルズでは引き続きキャプテンを務め、クレインズの解体に伴う選手の移籍問題などにおいては、選手を代表するスポークスパーソンとしても重要な役割を果たしました。ワイルズ所属時には、アイスホッケー男子日本代表として複数の国内合宿に参加したほか、2024年1月にはハンガリーのブダペストで開催されたミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック3次予選、同年4月にはイタリアのボルツァーノで開催されたIIHF男子世界選手権ディビジョンIグループAの代表メンバーに選出されるなど、国際舞台でも活躍しました。

2024年6月14日、大津選手は自身の出身地を本拠地とするH.C.栃木日光アイスバックスへの入団を発表しました。故郷のチームへの加入は、ファンからも大きな注目を集めました。6月25日には新入団選手として矢野倫太朗選手と共に栃木県庁で記者会見に出席し、今後の抱負を述べました。アイスバックスでの新シーズン開幕を控える中でも、彼は引き続き日本代表の活動に参加しています。2024年7月には代表選考合宿に招集され、8月にはデンマークのオールボーで開催されるミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック最終予選の日本代表メンバーにも選ばれています。

私生活では結婚しており、妻子がいます。クレインズ時代の給料未払いは、家族の生活に大きな影響を与え、妻子が一時的に実家に戻るなど苦しい経験をしました。プロ入りから長く所属し、愛着のあったチームへの思いと、現実の厳しさの間で苦悩した末の退団でした。彼のこの経験は、プロスポーツ選手の生活基盤の脆弱性を浮き彫りにする出来事となりました。また、彼の弟である大津夕聖選手もプロのアイスホッケー選手として日本のホッケー界を牽引しています。

これまでのキャリアにおいて、大津晃介選手は複数回にわたりアイスホッケー男子日本代表に選出され、国際舞台での経験を積んでいます。主な代表歴としては、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック3次予選（2024年）、2024 IIHF 男子世界選手権 ディビジョンI グループA、2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック最終予選（2024年）などが挙げられます。

困難な状況を乗り越え、故郷のチームで新たなスタートを切った大津晃介選手は、今後もアジアリーグ、そして日本代表のフォワードとして、その経験とリーダーシップを発揮していくことが期待されています。

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