大澤正佳

大澤正佳

大澤正佳（おおさわ まさよし、1928年9月5日 - ）は、日本の英文学者。中央大学名誉教授であり、特にジェイムズ・ジョイス研究の分野で著名な研究者です。

生い立ちと学歴

大澤正佳は東京市（現在の東京都中央区）で生まれました。東京大学教養学部イギリス科を卒業後、1959年に同大学院英文科の修士課程を修了しました。

職歴

1959年: 茨城大学専任講師
1961年: 中央大学文学部専任講師
その後、中央大学で助教授、教授を歴任
1999年: 中央大学を定年退職し、名誉教授の称号を受ける

中央大学在職中には、英文学の研究と教育に尽力し、多くの学生を育成しました。

研究活動と業績

大澤正佳は、特にジェイムズ・ジョイスの作品に関する研究で高い評価を受けています。1989年には日本ジェイムズ・ジョイス協会の初代会長に就任し、日本におけるジョイス研究の発展に大きく貢献しました。

著書

『ジョイスのための長い通夜』（青土社、1988年）
『誰がジョイスを殺したか? シャーロックホームズィング・ジョイス 談話会』（中央大学人文科学研究所、2000年）

主要な翻訳

クリアンス・ブルックス『現代詩と伝統』（猪俣浩共訳、南雲堂、1960年）
レナード・コーエン『歎きの壁』（集英社、1970年）
フラン・オブライエン
『第三の警官』（筑摩書房、1973年 / 白水Uブックス、2013年）
『ドーキー古文書』（集英社、1977年 / 白水Uブックス、2019年）
『スウィム・トゥー・バーズにて』（筑摩書房、1998年 / 白水Uブックス、2014年）
『ハードライフ』（国書刊行会、2005年）
D・H・ロレンス『ジョン・トマスとレイディ・ジェイン』（集英社、1975年）
アントニイ・バージェス選集『ナポレオン交響曲』（早川書房、1989年）
リチャード・エルマン『ダブリンの4人 ワイルド、イェイツ、ジョイス、そしてベケット』（岩波書店、1993年）
『アイルランドの民話』（ヘンリー・グラッシー編、大沢薫共訳、青土社、1994年）
ジェイムズ・ジョイス『若い芸術家の肖像』（岩波文庫、2007年）
『ケルティック・テクストを巡る』（中央大学人文科学研究所、2013年）

その他多数

専門分野

英文学
ジェイムズ・ジョイス研究
アイルランド文学

所属学会

* 日本ジェイムズ・ジョイス協会（初代会長）

大澤正佳は、英文学、特にジェイムズ・ジョイス研究における日本の第一人者として、その学術的貢献は非常に大きいと言えるでしょう。また翻訳家としても、数多くの作品を日本に紹介し、文学界に多大な影響を与えました。

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