大王世宗

大王世宗 - テレビドラマの詳細

『大王世宗（テワン セジョン）』は、韓国のKBSにて2008年1月5日から11月16日まで放送された時代劇で、全86話を通じて李氏朝鮮の第4代国王・世宗の生涯を描いています。このドラマは、韓国放送界において「イメージが固定され、ドラマ化が困難」とされていた歴史的な題材を扱っています。

制作や視聴率

ドラマの制作にあたり、脚本はユン・ソンジュとキム・テヒが担当し、演出はキム・ソングンとキム・ウォンソクの二人によります。製作費は約200億ウォンという巨額のもので、主要な役者だけでなく70人以上の主助演と2万人を超えるエキストラが動員されています。このプロジェクトは、韓国で行われるハングルの日にあたる2007年10月9日に撮影が始まりました。

放送は当初KBS1で開始され、第一話は22%もの視聴率を記録しましたが、春の改編に伴いKBS2に移行したため、視聴率はその後低迷してしまいました。この視聴率の変動は、他のテレビ番組との競合や、改編の影響が大きかったとされています。

出演者に関して

ドラマには多くの著名な俳優が参加しており、特に歌手のイ・ジョンヒョンは朝廷の女官イソン役で登場するため女優業を再開しましたが、健康問題から途中で降板しました。また、俳優キム・ミョンゴンの復帰作でもあり、彼は1999年以降の休業から復帰を果たしました。さらに、チェ・ミョンギルも出演するなど、『龍の涙』でも見られた面々が再登場し話題を呼びました。

評価と受賞歴

『大王世宗』は2009年度韓国放送大賞において、長編テレビドラマやビデオグラフィックスの2部門で最高賞を獲得しました。また、作品の中で演じたイ・ウォンジョンとイ・ユンジは、2008年度のKBS演技大賞にてそれぞれ優秀演技賞を受賞しています。

あらすじの概要

ドラマは忠寧大君の視点から展開され、彼は書虫と呼ばれるほどの書物好きで、父親の太宗や兄とは異なり、民のための政治が必要だと考えていました。彼は商人の窮地を助けようとしたり、権力者たちに危険視される中で、様々な困難に立ち向かいます。この過程で、彼は自らの信念に従い、世子としての責任を果たそうと奮闘します。

物語の中では、世子の醜聞や高麗復興派との闘争など、非常に複雑な人間関係が描かれ、最終的には世宗として即位し、国を治める決断に至ります。その後、彼は国と民を守るための数々の取り組みをすることになります。特に、彼が独自の文字を作るまでの過程は、朝鮮の文化にも大きな影響を与えました。

韓国国外での放送

『大王世宗』は、日本のCS局KBS Worldでも放送され、多くの視聴者に親しまれています。韓国国外の視聴者をターゲットにした放送も行われ、邦画ファンからも注目されました。

盗作疑惑について

放送が開始された後、作品に対する盗作疑惑が持ち上がりました。具体的には小説家のキム・ジョンノクが、自著『チャン・ヨンシルは空を見た』からストーリーの一部が盗用されたと主張したことがきっかけでした。この問題は、その後調査を通じて結局問題無くとして結論づけられましたが、報道には誤報もあったため、波紋を呼びました。

結論

『大王世宗』は、その歴史的背景、役者たちの熱い演技、そして国民文化に対する貢献をテーマとする点において、韓国ドラマの中でも特に評価が高い作品となっています。歴史に興味がある方には非常に魅力的な内容が詰まっており、朝鮮時代の王や民のドラマチックな人生が描かれ、多くの教訓を与えてくれることでしょう。

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