大相撲令和元年7月場所

大相撲令和元年7月場所

大相撲令和元年7月場所は、2019年7月7日から7月21日まで愛知県名古屋市中区のドルフィンズアリーナで開催されました。この場所では数多くのドラマが展開されたが、特に注目を集めたのは優勝争いの行方でした。

優勝争いの展開

この場所の開始前、先場所に膝の怪我で途中休場した大関・貴景勝は万全の状態ではなかったため、出場を断念しました。これにより、大関としての在位が2場所目で陥落することが決まりました。また、昨年の勝者である栃ノ心も、肩の怪我と古傷を抱えながらこの場所に臨みましたが、初日から連敗を重ね、途中休場を余儀なくされました。さらに大関・豪栄道も右肩を痛め、中日からの休場となり、結果として3人の大関が相次いで休場する異例の事態が発生しました。

そのような中、優勝争いを牽引するのは横綱の鶴竜と白鵬、そして1敗で追う大関・髙安でした。特に9日目には白鵬が逸ノ城に敗れ、髙安も正代に突き落とされたことで、全勝を守った鶴竜がリードを強めます。髙安はその後、負傷の影響で11日目から休場となり、昭和以降では初めて4大関が休場するという厳しい状況になりました。

優勝争いは全勝の鶴竜と1敗の白鵬、そして2敗の照強に絞られ、迎えた13日目では、友風が鶴竜に金星を奪う快挙を達成しました。これにより両横綱は1敗の同点となりました。しかし、14日目には白鵬が得意とする琴奨菊に敗れ、鶴竜は御嶽海を破って1敗を守りました。この時、照強が北勝富士に敗れたことで彼の優勝の可能性が消え、優勝に関する注目が両横綱に絞られました。

千秋楽の決戦

そして迎えた千秋楽では、結びの一番において横綱・鶴竜と白鵬が対戦しました。この大一番で鶴竜は白鵬を寄りきりで下し、見事に7場所ぶり6度目の優勝を果たしました。

三賞の受賞者

この場所において賞を受けた力士たちも注目に値します。殊勲賞には、鶴竜から金星を奪い11勝を挙げた友風、敢闘賞には終盤まで優勝の可能性を残した照強、そして技能賞は前頭上位で10勝を挙げた遠藤と、土俵を盛り上げた小兵・炎鵬が選ばれました。

このように、令和元年7月場所は多くの波乱を含みながら、力士たちの奮闘が織り成すドラマに満ちた場所となりました。特に鶴竜の優勝は、彼自身の力強さと意地を示したものであり、今後の大相撲界における影響も大きいでしょう。

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