大角健二

大角健二 - 高校野球指導者

概要

大角健二（おおすみ けんじ）は1980年5月30日生まれの日本の高校野球指導者であり、兵庫県にある報徳学園高等学校の野球部監督を務めながら、国語科の教諭としても活躍しています。彼の高校時代や大学生活を経て、徐々に指導者としての道を歩んできた経歴を振り返ります。

経歴

兵庫県川西市で生まれ育った大角は、少年野球を経て報徳学園高等学校へ進学。野球部では捕手として活躍し、2年生の春から4大会連続で甲子園に出場しました。特に、2年春の大会ではベスト4という成績を収めたことが彼の選手としての大きな成果となりました。高等学校を卒業後は立命館大学に進み、引き続き硬式野球部で捕手を努めましたが、右肘の故障により試合から遠ざかる時間が続きました。それでもキャプテンとしてチームをリードし、仲間を鼓舞しました。

大学4年時、悲劇的な出来事が彼に転機をもたらします。野球部の部長であった竹村洋一が癌で亡くなり、その葬儀の中で監督の永田裕治から後継者に指名されることになります。このことがきっかけで、大角は野球の道に戻ることを決意し、報徳学園にコーチとして復帰すると同時に、国語の教員免許を取得しました。2004年に立命館大学を卒業すると、正式に報徳学園野球部の指導者としてスタートを切りました。

2017年、長年にわたり報徳学園を指導してきた永田監督が勇退すると、大角はその後を引き継ぎ監督に就任します。彼が監督に就任した翌年の2018年には、小園海斗選手を中心にチームを強化し、第100回全国選手権に出場。見事なプレーでチームはベスト8に進出しました。

2021年には、立命館大学時代の先輩である元阪神タイガースの葛城育郎をコーチとして招き、さらなる戦力の強化を図ります。2022年、秋季兵庫大会で優勝し、秋季近畿大会では準優勝を果たすと、その実績が認められ、ついに第95回選抜高等学校野球大会へと出場を果たします。大会では、準々決勝で前年夏の優勝校である仙台育英を相手に見事なサヨナラ勝利を収め、喜びを味わいました。

しかし、準決勝では古巣でもある西谷浩一監督率いる大阪桐蔭と対戦することになり、非常に重要な一戦となります。試合は一時5点のビハインドを背負うものの、見事に逆転勝利を収め、大角は21年ぶりに決勝進出を果たしました。しかし、決勝戦ではライバルの山梨学院に逆転負けを喫し、準優勝となりました。

教え子たち

大角監督のもとで育った選手たちは活躍しており、特に西垣雅矢選手（東北楽天ゴールデンイーグルス）、小園海斗選手（広島東洋カープ）、堀柊那選手（オリックス・バファローズ）がその代表です。彼らの活躍は、大角監督の指導の成果を物語っています。大角は今後も伝統ある報徳学園で、多くの選手たちを育成し続けるでしょう。

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