大野真子

大野 真子（おおの まこ）選手は、2002年7月28日に熊本県で生まれた日本の女子レスリング選手です。主に53kg級で国内外の大会に出場しています。

彼女のレスリングキャリアは、父親がレスリング選手だった影響と、兄に続く形で4歳の時に「タイガーキッズ」で始まりました。幼い頃からその才能は際立っており、小学生の時には全国規模の大会で幾度となく優勝を収めました。特に小学校6年生の時には、女子選手としては圧倒的な実力を持っていたため、全国少年少女レスリング選手権大会の男子の部に出場し、見事に優勝を飾るという異例の経験をしています。

玉名中学校に進学すると、彼女は柔道への道を歩み始めました。中学3年生の時には、全国中学校柔道大会の44kg級に出場しましたが、惜しくも2回戦で敗退しました。さらに九州ジュニア柔道選手権で優勝し、全日本ジュニアへの出場権を得ましたが、初戦で世界カデチャンピオンであった大成高校1年の河端悠選手に敗れるという経験もしています。

柔道を続けるつもりで北陵高校へ進学しましたが、レスリング指導者からの熱心な説得を受け、最終的にレスリングに専念する決断をしました。高校1年生になると、その決断が正しかったことを証明するかのように、インターハイの53kg級で3位入賞を果たしました。さらに同年のジュニアクイーンズカップカデットの部、JOC杯カデットの部、そして世界カデット選手権と、主要なカデットカテゴリの大会で次々と優勝し、国際舞台でもその実力を示しました。高校2年生時もインターハイで3位という成績を残しつつ、アジアカデット選手権では優勝を飾り、アジアジュニア世代のトップ選手としての地位を確立しました。

2021年に日本体育大学へ進学した後も、彼女の活躍は続きます。大学2年生の時には全日本選手権で3位に入賞し、国内トップレベルでの存在感を示しました。そして大学3年生となった2023年には、全日本学生選手権で優勝を果たし、学生レスリング界の頂点に立ちました。同年にはU-23世界選手権でも優勝という輝かしい実績を上げ、次世代を担う選手として国際的な期待を集めています。

彼女のこれまでの主な戦績は以下の通りです。

2015年 - ジュニアクイーンズカップ 中学生の部 3位（37kg級）
2017年 - ジュニアクイーンズカップ カデットの部 3位（43kg級）
以降、主に53kg級
2018年 - ジュニアクイーンズカップ カデットの部 優勝
2018年 - JOC杯カデットの部 優勝
2018年 - 世界カデット選手権 優勝
2018年 - インターハイ 3位
2019年 - クリッパン女子国際大会 カデットの部 2位
2019年 - ジュニアクイーンズカップ カデットの部 2位
2019年 - アジアカデット選手権 優勝
2019年 - インターハイ 3位
2022年 - ジュニアクイーンズカップ U20の部 2位
2022年 - U20アジア選手権 優勝
2022年 - 全日本学生選手権 3位
2022年 - 全日本選手権 3位
2023年 - 全日本学生選手権 優勝
* 2023年 - U-23世界選手権 優勝

柔道からの転向という異色の経歴を持ちながら、レスリングで再び才能を開花させた大野選手。今後のさらなる活躍が期待されています。

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