大阪国際音楽コンクール

大阪国際音楽コンクール

大阪国際音楽コンクールは、2000年（平成12年）に大阪府大阪市で創設された、多岐にわたるジャンルを網羅する総合音楽コンクールです。このコンクールは、年齢上限を設けていない点が特徴で、民族楽器やアマチュアといった珍しい部門も設けられています。

コンクール創設の背景

このコンクールは、元ピアニストの北野蓉子氏によって創設されました。神戸女学院大学音楽科出身の北野氏は、結婚後も演奏活動を続けていましたが、腱鞘炎の発症により演奏を断念せざるを得なくなりました。その後、夫と共に若い音楽家を育成する側に回ることを決意し、若手音楽家を海外に送り出すための国際コンクール開催を計画しました。しかし、夫が癌で逝去。子供が中学校に進学し、育児が落ち着いたのを機に、夫の遺産や実家からの借金などを元手に、2000年に第一回コンクールを開催しました。

音楽コンクールは一般的に自治体や大手メディアによって開催されることが多い中、組織に属さない音楽家が主催するコンクールは珍しいとされています。また、「大阪」の名を冠したソリストのコンクールとしても初めての試みであったため、第一回には延べ600人もの参加者が集まりました。当初は赤字が続き、批判的な意見も多くありましたが、ピアニストの中沖玲子氏やフランスの音楽教師ジェルメーヌ・ムニエ氏（故人）が審査員に加わった頃から、支援の輪が広がっていきました。

コンクールの発展

2009年には創設10周年を迎え、コンクールは大きく発展しました。当初のピアノ、弦楽器、管楽器、声楽の4部門に加え、民族楽器やアマチュア部門などが新設され、合計18部門まで拡大しました。また、地区大会も国内13ヶ所に加え、パリ、ウィーン、ハンブルクなど海外6ヶ所で開催されるようになり、参加国は20ヶ国、参加者は延べ1500人にまで増加しました。

大阪国際音楽コンクールは、単なる音楽コンクールにとどまらず、若手音楽家の育成と国際交流の場としての役割も担っています。


大阪国際音楽コンクール OSAKA International Music Competition

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