大阪外道 OSAKA VIOLENCE

大阪外道 OSAKA VIOLENCE

『大阪外道 OSAKA VIOLENCE』は、2015年に公開された石原貴洋監督による日本映画。

あらすじ

舞台は大阪の下町。父子家庭で育つ12歳のマサシは、近所の悪ガキ仲間と悪戯や万引き、ひったくりを繰り返す日々を送っていた。地元のヤクザである松岡組の組員たちとは顔見知りで、道で会うと小遣いをせびるような関係だったが、手に入れた金は不良高校生に奪われてしまう。

そんなマサシの住む街には、対照的な二人の男がいた。一人は「外道」と呼ばれる杉村。彼は不良高校生から金を巻き上げたり、銭湯やホルモン焼き屋の用心棒をして日銭を稼いでいたが、子供には優しく接する一面も持っていた。もう一人は「非道」と称される飛高。彼は6年の刑期を終えて出所したばかりだった。松岡組のトラブルの尻拭いで刑務所に入ったにも関わらず、組からは見放されており、そのことに強い怒りを抱いていた。

ある日、マサシは飛高が平然とチンピラを殺害する現場を目撃してしまう。恐怖を感じたマサシは父親に「ヤクザは人を殺してもいいのか？もし自分がヤクザに殺されたらどうなるのか？」と問いかける。父親は「いてもうたる（やっつけてやる）」と答える。

飛高は松岡組の事務所に乗り込み、売上金を強奪する。組員たちは飛高の狂気に恐れをなし、手出しができなかった。家に帰ると、飛高には小学生くらいの息子テツオと娘アユミがいたが、彼はテツオに暴力を振るう。

一方、松岡組の幹部たちは飛高を危険視し、密かに殺害計画を立て、ヒットマンを雇う。

マサシの父親は製材所で働いていたが、事故で材木の下敷きになり入院してしまう。親戚が集まってマサシの今後について話し合うが、誰も引き取り手がいなかった。そんな中、マサシの友人たちが「ナオミ姉ちゃんの家に行けば助けてくれる」と、彼を文化住宅に連れて行く。そこは杉村の家だった。杉村は自分の娘以外にも、行き場のない子供たちの面倒を見ていた。ある日、家出したテツオをナオミが連れてくる。

テツオを探し回る飛高は、ヒットマンに襲われるが、逆に彼らを返り討ちにする。そして松岡組の事務所へ向かい、組員たちを皆殺しにする。その後、杉村の家を突き止め、テツオを見つけて殴りつける。連れて帰ろうとする飛高と、それを阻止しようとする杉村が激しく争う。杉村は重傷を負い、マサシも殺されそうになるが、そこへ退院したマサシの父親が現れ、飛高を殴り倒す。

キャスト

マサシ - 木村涼介
マサシの父 - 水野祐介
杉村良夫（通称：外道） - 大宮将司
杉村ナオミ - 大西美里
飛高道玄（通称：非道） - 河本政則

スタッフ

監督・脚本・編集 - 石原貴洋
プロデューサー - 林海象
撮影 - 石原貴洋
音楽 - 今村左悶

受賞歴

2012年 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター・コンペティション部門グランプリ

概要

大阪のアンダーグラウンドを舞台に、暴力と愛情が入り混じる人間模様を描いた作品。石原貴洋監督の独特な映像センスと、出演者たちの熱演が光る。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭でグランプリを受賞するなど、国内外で高い評価を得ている。

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