大阪市立今福小学校

大阪市立今福小学校

大阪市立今福小学校（おおさかしりつ いまふくしょうがっこう）は、大阪府大阪市城東区に位置する公立小学校です。

沿革

本校は、1931年（昭和6年）4月1日に大阪市鯰江第三尋常小学校として、現在の地でその歴史をスタートさせました。この地は、かつて鯰江小学校が使用していた場所でもありました。

開校間もない1934年（昭和9年）9月21日、室戸台風が日本を襲い、本校の木造校舎は倒壊するという甚大な被害を受けました。この未曽有の災害により、校舎の下敷きとなり命を落とした児童は33名、保護者1名に上り、さらに169名の児童が重軽傷を負いました。これは、当時の大阪市内の小学校としては、鶴橋第二尋常小学校（現在の大阪市立北鶴橋小学校）に次いで2番目に多くの犠牲者を出した悲惨な出来事でした。この台風で犠牲となった子どもたちや保護者を追悼し、記憶を後世に残すため、1981年（昭和56年）には学校の玄関横に慰霊碑が建立されています。碑に揮毫したのは、当時の大阪府知事であった岸昌氏です。

時代は太平洋戦争へと向かい、1941年（昭和16年）4月1日には国民学校令の施行に伴い、大阪市今福国民学校へと改称しました。戦況の悪化が進むにつれ、大阪市などの大都市の国民学校児童に対しては、1944年（昭和19年）以降、学童疎開が実施されることとなりました。大阪市の方針として、縁故疎開が困難な児童には学校単位での集団疎開が行われ、城東区の国民学校からは福井県への疎開が割り当てられました。今福国民学校の児童たちは、福井県三方郡南西郷村（現在の美浜町）および三方郡十村（現在の三方上中郡若狭町）へ集団疎開しました。

戦争終結が迫る1945年（昭和20年）6月15日には、第四次大阪大空襲により校舎が半焼する被害も経験しました。

終戦後の新たな教育制度への移行に伴い、1947年（昭和22年）4月1日には現在の名称である大阪市立今福小学校に改称されました。その後、地域の人口増加に対応するため、1975年（昭和50年）4月1日には大阪市立放出小学校が本校から分離・独立し、開校しています。

学校の特色と取り組み

本校は長年にわたり、様々な教育的な評価を受けています。1968年（昭和43年）には学校教育費調査優秀校として文部大臣から表彰され、翌年には学校給食優良校としても表彰されました。児童の健康教育にも力を入れており、1988年（平成元年）からの3年間は文部省および大阪市教育委員会から「むし歯予防推進指定校」に指定されました。近年では、教育内容の改善にも積極的で、2006年（平成18年）からは高学年の算数科において、児童の理解度に応じた習熟度別学習を導入しています。

通学区域と進学中学校

主な通学区域は、大阪市城東区今福南1丁目から4丁目の大半の地域です。卒業生の多くは、大阪市立放出中学校へ進学します。

交通アクセス

本校は、大阪メトロ長堀鶴見緑地線の蒲生四丁目駅から南東におよそ600メートル進んだ場所にあります。

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