大阪市立新高小学校

大阪市立新高小学校：歴史と概要

大阪市立新高小学校は、大阪府大阪市淀川区新高に位置する公立小学校です。本校の歴史は、太平洋戦争中の1942年にさかのぼります。当初は大阪市立三津屋国民学校の新高分校として開校しましたが、同年11月には独立した大阪市新高国民学校となりました。

開校から間もない時期、日本は太平洋戦争の激化により、国民生活は大きな影響を受けました。特に大都市では、国民学校児童の疎開が実施されるようになり、大阪市も例外ではありませんでした。新高国民学校では、1944年9月17日以降、児童の集団疎開が実施され、大阪府北摂地域にある三島郡新田村（現在の豊中市上新田および吹田市春日・桃山台付近）へと多くの児童が疎開しました。縁故のある地域への疎開が原則とされましたが、縁故に頼れない児童も少なくなく、学校を挙げての集団疎開は、当時の社会状況を反映した対応であったと言えるでしょう。

しかしながら、戦争は学校にも大きな爪痕を残しました。1945年6月7日、大阪大空襲により、新高国民学校の校舎は全焼するという甚大な被害を受けました。これは、戦争の悲惨さを物語る出来事の一つであり、学校の歴史においても大きな転換期となりました。

終戦後、1947年の学制改革に伴い、新高国民学校は大阪市立新高小学校と改称されました。戦後の混乱期においても、学校は地域の子どもたちの教育に尽力し続けました。その努力が認められ、1948年9月12日には、戦災復興優秀校として大阪市長表彰を受賞しています。これは、学校関係者にとって大きな励みとなり、復興への道を力強く歩む原動力となりました。

現在、大阪市立新高小学校は、大阪市淀川区新高1丁目から6丁目を校区として、地域の子どもたちの教育を担っています。卒業生は、大阪市立三国中学校へ進学します。交通アクセスは、阪急神戸本線神崎川駅から東へ約800メートル、または阪急宝塚本線三国駅から南西へ約1200メートルの場所に位置しています。

長い歴史の中で、戦争という大きな困難を乗り越え、地域社会に貢献してきた大阪市立新高小学校。これからも地域の子どもたちの成長を支える、重要な役割を担っていくことでしょう。

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