天地創造デザイン部

天地創造デザイン部

『天地創造デザイン部』（てんちそうぞうデザインぶ）は、蛇蔵と鈴木ツタが共同原作、たら子が作画を担当するファンタジーコメディの漫画です。2017年から『月刊モーニングtwo』（講談社）で連載が開始され、複数のキャラクターが神様の変わった依頼に応じて動物をデザインする様子が描かれています。2022年にはシリーズの累計販売部数が60万部を超え、支持を集めています。

制作背景

作品の発端は、原作者の蛇蔵と鈴木が共に話し合っていたアイデアから始まりました。二人の構想を評価した編集者の後押しを受けて、漫画が形になりました。作画には、動物や昆虫の絵を得意とするたら子が選ばれ、作品が完成しました。各話の最後には実在する動物を紹介するコーナーもあり、うんちくを交えながら動物を知る楽しさを提供しています。

あらすじ

物語の舞台は、神が地上の生き物の創造を他者に任せるファンタジックな世界です。神は動物のデザインを「天地創造社」に依頼をし、デザイナーたちがアイデアを出し合い、エンジニアが技術的な実現可能性を検証します。神の時には面倒とも思えるオーダーに対応するため、天使たちが連絡係としてデザイン部に派遣され、彼らは奇抜なデザインと実現の間で日々試行錯誤を繰り広げます。

作中のストーリーは主に一話完結型ですが、巻末には次巻へのクリフハンガーが用意されています。

登場人物

• - 下田（しもだ）：本作の主人公で、デザイン部の新人天使。経験の浅いながらも個性的なデザイナーたちとの日々に戸惑いを感じている。
• - 上田（うえだ）：下田の上司で、デザイン部の連絡を担うキャリアウーマン天使。感情的になることなく、常に冷静に業務にあたる。
• - ディレクターとデザイナーたち：様々な性格と能力を持ち、動物のデザインを担当する独特なキャラクターたち。中には思い付きから奇抜なアイデアを出す者もいる。

物語のテーマと特徴

物語のテーマは、創造という営みの楽しさと苦悩を描写しています。神が下した矛盾する命令に苦しむデザイナーたちの姿は、クリエイターの悩みを反映しており、ユーモラスかつリリーフ的な切り口で描かれています。登場人物たちの個性豊かなやり取りや、デザイン姿勢が見どころです。また、実際の生物に基づいたデザインが加えられ、視覚的にも楽しませてくれます。

書誌情報

この作品は、現在までに8巻が刊行され、更に関連書もリリースされています。また、2021年にはテレビアニメ化され、その持ち味であるストーリーが映像としても楽しめるようになりました。アニメでは、実際の動物映像も取り入れた解説が行われ、視聴者を惹きつけています。

まとめ

『天地創造デザイン部』は、動物のデザインを通じて創造力やコミュニケーションの重要性を描いた作品となっており、漫画という媒体で表現できる可能性を広げています。ユーモアを交えたファンタジーコメディとして、幅広い読者に楽しんでもらえる内容です。

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