天王戦

天王戦（てんのうせん）とは

1985年から1992年まで行われた、プロ将棋の公式棋戦です。1993年に棋王戦と統合され、その歴史に幕を閉じました。

歴史

天王戦の前身は、1951年から1967年にかけて大阪新聞が主催した東西対抗勝継戦です。これは勝ち抜き戦方式で行われ、東西の代表棋士がその技を競いました。

1968年からは、トーナメント方式の日本将棋連盟杯争奪戦へと移行しました。ただし、この棋戦には名人が参加せず、優勝者は名人と記念対局を行うことが慣例となっていました。

1985年、日本将棋連盟杯争奪戦に代わる新たな棋戦として、天王戦が誕生しました。名人を含む全棋士が参加可能となり、九段から四段までの段位別に予選が行われ、各段位から2名ずつが本戦に出場するという形式がとられました（現在の叡王戦とは異なり、段位ごとの本戦出場枠は一定でした）。

この方式は、タイトル保持者も四段の棋士も優勝までの距離が同じであるという、当時としては画期的なものでした。しかし、第1回天王戦では、タイトル保持者全員が予選で敗退するという波乱が起こりました。

1992年の第8回をもって天王戦は終了し、翌1993年からは棋王戦と統合されることとなりました。

棋戦の変遷

東西対抗勝継戦（1951年 - 1967年）：大阪新聞主催の勝ち抜き戦
日本将棋連盟杯争奪戦（1968年 - 1984年）：トーナメント方式、当初は「六社棋戦」とも呼ばれた
天王戦（1985年 - 1992年）：段位別予選による平等な参加機会
棋王戦（1993年 - ）：天王戦と統合

その他

天王戦は、短い期間ではありましたが、プロ将棋界に新たな風を吹き込んだ棋戦として、その名を刻んでいます。

東西対抗勝継戦｜終了・休止棋戦｜日本将棋連盟

もう一度検索