天王新堀

天王新堀（てんのうしんぼり）

埼玉県北東部を流れる普通河川であり、農業用水と排水を兼ねた水路です。かつては天王堀（てんのうぼり）として江戸時代に開削された葛西用水路の排水路であり、六郷堀とは別の水路でしたが、現在では接続され、六郷堀の下流部分となっています。

概要

六郷堀は、加須市南大桑と久喜市鷲宮の境界付近、東武伊勢崎線の橋梁の西側で天王新堀と名前を変えます。流路は青毛堀川（南側）と葛西用水路（北側）の間をほぼ並行して流れ、久喜市鷲宮の市街地では都市排水路としての機能も果たしています。

鷲宮地区を過ぎると、水田地帯を流れ、野久喜付近まで用悪水路として利用され、農業用水としても重要な役割を果たしています。

久喜市野久喜と西大輪の境界に位置する天王堰では、平沼落川が分水されています。その後、久喜市青毛で流路を南に変え、埼玉県道153号幸手久喜線（久喜幸手新道）を横断、青葉2丁目からは再び市街地を流れ、県営住宅の西側を通り、青毛堀川へと合流します。

青毛流域から青毛堀川にかけては桜が植えられており、春には美しい景観が楽しめる、久喜市の桜の名所となっています。また、天王新堀川（てんのうしんぼりがわ）とも呼ばれることがあります。

分流・合流

分流：平沼落川（旧称：平沼用水、古称：大境堀）
合流：平沼分水の残存流路

流路

1. 起点：加須市南大桑（西側）と久喜市鷲宮（東側）の境界付近、東武伊勢崎線橋梁の西側で六郷堀から名称が変更。
2. 加須市南大桑（北側）と久喜市鷲宮（南側）の境界を東へ流れ、東武伊勢崎線と交差。
3. 鷲宮3・4丁目（北側）と鷲宮1・2・5丁目（南側）の境界を市街地を流れ、鷲宮5丁目で葛西用水路に沿って南東へ。
4. 鷲宮（西側）と西大輪（東側）の境界を水田地帯を南東へ。
5. 東北本線を横断し、西大輪（北側）と野久喜（南側）のおおよその境界を東南東へ。
6. 西大輪（北側）と野久喜（南側）の境界にある天王堰で平沼落川を分水。（埼玉県鷲宮中継ポンプ場が付近に所在）
7. 高台橋付近で流路を南東へ変え、青毛字上青毛を南東へ。
8. ふれあいセンター久喜西側で平沼落川の支流と合流し南南西へ。
9. 埼玉県道153号幸手久喜線（久喜幸手新道）を横断し青葉2丁目を流れる。
10. 県営住宅の西側を南南西へ流れ、青葉さくら通りを横断し青毛堀川へ合流。
11. 終点：青毛堀川

橋梁

多数の橋梁が架かっています。

東武伊勢崎線橋梁
穴辺橋
新宿橋
旭橋（埼玉県道410号鷲宮停車場線橋梁）
前川原橋（東鷲宮西停車場線延伸道路）
下新井橋（埼玉県道3号さいたま栗橋線）
下河原橋
天王橋
東北本線橋梁
外野新堀橋（人道橋）
新堀橋（東北新幹線側道）
東北新幹線橋梁
天王新橋
高台橋（けやきの木共同作業所入口）
ふれあい橋（ふれあいセンター久喜西側）
青毛橋（埼玉県道153号幸手久喜線（久喜幸手新道））

周辺施設

水門（鷲宮5丁目）
埼玉県鷲宮中継ポンプ場（西大輪）
天王堰（西大輪・野久喜の境界）

脚注

新堀排水路 - 当川を新堀排水路と称することもある

関連項目

青毛堀川
平沼落川
* 六郷堀川

もう一度検索