天福 (後晋)

天福（てんふく）とは

天福は、五代時代に後晋と後漢の二つの王朝で使用された元号です。

後晋における天福

後晋では、高祖である石敬瑭（せき けいとう）の時代に使用されました。具体的には、936年11月に改元され、天福元年となりました。その後、944年6月まで使用され、この間に9年間が経過しました。944年6月には、次の元号である開運（かいうん）に改元されました。

天福の開始

『旧五代史』の「晋書」高祖本紀には、長興7年を改めて天福元年としたと記述されています。この改元は、新たな時代への移行を示すものでした。

天福から開運へ

天福9年6月には、開運へと元号が改められました。この改元は、後晋の政治状況の変化や、統治者の意向によるものであったと考えられます。

後漢における天福

後晋が滅亡した後、後漢の高祖である劉知遠（りゅう ちえん）が即位しました。後漢では、開運4年2月、後晋が滅亡した後に、一旦「天福」の元号が復活しました。これは、後晋の正統性を引き継ぐ意図があったものと思われます。後漢では天福12年とされました。

後漢による天福の復活

『旧五代史』の「漢書」高祖本紀下には、後晋の開運4年を改めて天福12年としたと記述されています。後漢の初代皇帝、劉知遠は、後晋の滅亡後、一時的にこの元号を使用しました。

天福から乾祐へ

後漢では、天福12年の翌年である正月に、乾祐（けんゆう）へと改元されました。これは、新たな王朝としての出発を示すものでした。

天福のまとめ

天福は、後晋と後漢という二つの王朝で使用された元号であり、その期間は二度に分かれています。

• - 後晋：936年11月～944年6月
• - 後漢：947年（後晋滅亡後の一時期）

この元号は、五代という激動の時代における王朝の変遷を示す重要な要素の一つです。

参考文献

• - 『旧五代史』巻76 晋書2 高祖本紀
• - 『旧五代史』巻99 漢書2 高祖本紀下

関連項目

• - 他政権の天福（他の王朝でも同じ元号が使われている場合があります。）

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