太始 (侯景)

太始（たいし）は、中国南北朝時代の南朝梁において、侯景によって建てられた私年号です。その使用期間は551年から552年までの2年間と短く、侯景の乱の時代を色濃く反映しています。

概要

侯景は、もともと東魏の将軍でしたが、後に南朝梁に帰順しました。しかし、梁の朝廷内での権力闘争に巻き込まれ、548年に反乱を起こしました。これが侯景の乱です。侯景は建康（現在の南京）を占拠し、梁の武帝を幽閉するなど、その勢力を拡大しました。

太始という年号は、侯景が権力を掌握した後の551年に建てられました。これは、侯景が自らの支配を正当化し、新たな時代を築こうとする意図の表れと考えられます。しかし、侯景の支配は長くは続かず、552年には王僧弁らによって鎮圧され、侯景自身も殺害されました。そのため、太始の年号が使用された期間もわずか2年間にとどまりました。

西暦・干支との対照表

参考文献

『梁書』巻五十六 列伝第五十 侯景
『中国歴代年号考』李崇智（中華書局 2004年）

関連項目

元号一覧 (中国)
太始（曖昧さ回避）

太始は短い期間しか使用されなかった年号ですが、侯景の乱という動乱の時代を象徴する年号として、中国の歴史にその名を残しています。

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