太閤立志伝III

『太閤立志伝III』の詳細

『太閤立志伝III』は、1999年にコーエー（現在のコーエーテクモゲームス）からリリースされた、Windows向けのシミュレーションゲームです。これは「太閤立志伝シリーズ」の3作目で、多くの要素が刷新されており、シリーズファンにとって新たな体験を提供します。

ゲームのリリース

本作は1999年3月5日にWindows用として発売され、その後同年8月19日にPlayStation版、2000年にはDVD-ROM版も登場しました。さらに、廉価版シリーズとして「コーエー定番シリーズ」もリリースされています。特に、2005年9月29日には『大航海時代外伝』とのコラボレーション版も販売されました。

システムの進化

『太閤立志伝III』では、派閥システムの導入や、ストーリーの流れに合わせたムービー挿入、また各キャラクターにアニメスタイルの立ち絵が採用されるなど、前作『II』から大きく進化しています。評定は3カ月ごとの定期的なものとなり、前作にあった柔軟性は制限されています。また、主に操作されるキャラクターは木下藤吉郎（豊臣秀吉）と特定のシナリオで登場する簗田政勝の2人です。プレイヤーは、秀吉の足軽としての成長を経て、歴史に名を刻む瞬間を体験できます。

ストーリーとキャラクター

秀吉編は他のシリーズ作品と異なり、足軽からのスタートで、彼の成長過程を追います。このストーリーには多くの分岐があり、歴史上の重要な瞬間、例えば本能寺の変の発生がいつか、光秀討伐が間に合うかどうかなどの選択を含みます。登場キャラクターとしては、秀吉の母親であるなかや、彼の妻のねね、また、彼に仕える他の武将たちも描かれています。

能力値と技能

ゲームには「武力」が存在せず、新たに「軍事」という能力値が追加されました。他の能力値も存在しますが、前作の最高値は100でしたが、今作では全ての値が10が最上限に設定されています。プレイヤーは、内政、外交、軍事の各分野に分かれた技能を使用して、戦略的な思考とリソース管理が求められます。

派閥システム

本作では、プレイヤーの所属する勢力に派閥が必要です。プレイヤーは他の武将との親密度を上げることで、評定での発言力を増していきます。この親密度は、贈り物や会話、各種の助言を通じて蓄積され、ゲーム進行に大きな影響を及ぼします。この派閥システムは、戦略的な要素を強化し、プレイヤーに責任感を与えます。

戦闘体系

戦闘は野戦と攻城戦の2種類があり、プレイヤーは戦術を選択し、陣形を決めることから始まります。特に攻城戦は長期戦に発展することがあり、最大で90日間続くことができます。新機能としては、宴会や水攻めを使った戦術が導入され、戦争の進行を有利に導くことができるようになりました。

結論

『太閤立志伝III』は、豊臣秀吉の成長や彼が歴史に名を残すまでの過程を描いた、非常に戦略的なシミュレーションゲームです。プレイヤーはキャラクターの成長を通じて、歴史的な出来事に直接影響を与えることができるため、歴史好きやシミュレーションゲームファンにとっては大変魅力的な作品です。

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